ひとりは足を痛めて久しぶりの山歩きですし、ひとりはそもそもきつい山はゴメンだというし、私はといえば半年ほど運動から遠ざかってまるで登れなくなってるし、という3人で足尾の備前楯山に行って来ました。こんな3人にはうってつけの怠け者向けの山です。たった1時間で頂上。 あいにくの曇り空で展望はいまひとつでしたが緑濃いミズナラの森を楽しんできました。 ミヤコザサがミズナラの林床を埋めていてとってもきれいです。 このミヤコザサの丈は雪の深さで決まると言われています。雪に埋もれていないと寒風にさらされるため冬を越せないそうです。だからミヤコザサの丈を見ればその場所の積雪量がわかると言うわけです。 備前楯山ではせいぜい十数センチです。まるで芝草の園地のようです。そもそも積雪が多くないのとかつての銅山の煙害の影響で剥き出しの箇所が多く寒風にさらされることもあるのでしょうか。 さらにこれに加えて鹿の食害も一枚加わるようです。昨年日光で見てびっくりしたのですが鹿柵の内と外とでは笹の背丈がまるで違います。鹿柵の外では50cmほどでも内側では優に1mを越えています。これほど一面食っちゃうのかとびっくりです。 と、そんな影響が重層的に加わってこれほどきれいなミヤコザサの斜面が形成されるんですね。 もひとつ話のタネを。なぜ足尾なのに備前楯山なのか。備前出身の者が銅鉱脈を発見したのでこの名があるとか言う話がありますが、ホントかなという感じがします。 ちなみに福島県に丹波楯山という山がありますがこの丹波は「たば(峠)」が語源で丹波の国とは関係ありません。たぶん備前楯山もこれに類する語源がありはしないかと思うのですが、それが何かはわかりません。わかんないんじゃ話のタネになんないね。 http://www.kimurass.co.jp/bizentate.htm
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