五重塔 |
室生寺に行って来ました。
このところかみさんの具合が悪くなってるところへもってきてさらに娘が救急搬送緊急手術で入院という窮状だっていうのにいったいなにやってんだ、オレは。
そういうことにとやかく言わない家族なのですが、さすがにこの状況では家族はなんとも咎めなくとも自分自身で少しこそこそ感は拭えません。
かといって自重するようなオレではない! なにをとんちんかんに威張ってんだ。
ま、それはそれ、これはこれ、ってことで。
奈良にハマったのはここ1,2年のことですが、室生寺はずっと昔から行きたい行きたい、いつかシャクナゲの咲く季節に行ってみたいものだと思い続けていました。あいにくシャクナゲの蕾の堅い真冬になってしまいましたが。
遠いです、室生寺。山門(仁王門)をくぐって石段を見上げたときは、念願叶ってはるばるやっとやってきたぞ、ってちょっと感激。
室生寺が女人高野と呼ばれる由縁は女人禁制の高野山に対して女性の入山を受け入れていたからですが、全体の印象もとても女性的です。威圧するような大きな堂宇もなくこぢんまりとした堂が山腹のわずかな平地を探して建っている感じでした。
本来性別のないはずの仏様ですが十一面観音様などはもう女性そのものです。五重塔もホントにかわいくて周囲の杉木立と比べると杉の巨木さが際立ちます。
でも、境内そのものが山腹の急斜面なので石段だけは急で厳しいのは仕方ありません。
その石段に沿ってシャクナゲと天然記念物の暖地性シダ群落が続き、私には楽しい登りでした。
奥の院まで登ると標高差は100mを超えるので歩き慣れない人にはちょっときついと思いきや、信心ってすごいもんです。杖なしでは歩けないお年寄りが最上部の奥の院で跪いて一心に拝んでいました。どうやってここまで登って来たんだろうと思ったら、ただゆっくりゆっくりと時間をかけて下って行きました。信心があればなんでもできちゃうんですね。信心というものが欠落してる私にはとても無理、無理。ここまで来たのも仏様に信心があるってわけじゃないですからね。五重塔や仏像や境内の植生などを観たいだけです。どうあっても生まれないんだなぁ、信心。
帰りのバス1時間半待ちという蛭子さんの路線バスの旅みたいなことになってやっとこさ戻って来ました。遠かった。
http://www.kimurass.co.jp/murouji.html
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奥の院道 |
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