2019年10月                

10/28 端正なパン
(生活)

天然酵母とか自家製酵母などなんとなく自然志向、安全志向に添ったパン屋さんが増えています。
ところが酵母の力が弱いのかあるいはそもそも趣味の延長程度の技量なのかちゃんとしたパンになってない店もちらほら。せっかくおいしいのに型崩れや焼き加減が安定してなかったりして、それを素朴な魅力ってことにすり替えてるんじゃないのかな。

大好きなパン屋さんのひとつが真岡の風の通りすぎる場所@あおいベーカリーです。
風の通りすぎる場所@あおいベーカリーはもぉ行っただけでうれしくなっちゃうようなパン屋さんです。
丁寧に丁寧に作っていることは店内の空気からすぐにわかります。建て付けのあまり良くないドアを開けて店内に入るともうすべてが丁寧さで覆われています。今風のセンスが光るとかではなく控えめにただただパンを焼いているって雰囲気がいいですね。店主の丁寧に生きている雰囲気がまた好ましいです。(パンの味を通してしか店主を知っているわけじゃないのであくまで雰囲気ですけど。)

詳しくは

http://www.kimurass.co.jp/zakki/zakki1803/zakki180330aoi.htm

を見ていただいて、ここではその端正で美しくさえあるパンのすがた、かたちのことを。

小さなバスケットに並べられたパンは焼き色がいつも同じ、そしてもっとも美しい焼き色で仕上がっています。その絶妙な焼き色がおいしい証です。
かたちがまたいい。端正で、たとえばカンパーニュのナイフの切れ目が一様に膨れてまるで文様を見るようです。その端正な形がおいしい証です。
店内に余計な飾りものはなく、さりげなく置いてあるものは見てちょっとうれしくなるようなものだけです。そしてそれは最初に行った頃とほとんどかわりません。静かにゆっくり時が流れているうれしさ。

袋を抱えて店を出るときはいつも気持ちも穏やかにシアワセ気分です。

(ところがいつもパンを買ってからサッカーの応援に行くので1時間後は殺伐とした興奮の中にいることになって先ほどまでの穏やかな気分はどこへやら。)