【メモ】 |
偵察を重ねる:
高楢川砂防ダム
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存在を知って以来何度か偵察を重ねてきましたが、どうやら登路はないと言うのが結論です。
一度は隣の尾根を登って目的とは違う笹尾根にたどり着いたことがあり、そこは素晴らしい別天地でそれはそれで大収穫ではありました。
また赤城の長七郎山に登った折には北方向にくだんの笹原の全体が見通せることにも気づきました。そのときもアカヤシオの花期で点々と花群れが遠望できていよいよ想いが募りました。
もっとも近い時期としては高楢川を遡って肉薄しましたが涸れ沢を詰めたので浮き石が多く単独では危険と思って霧に閉ざされたのを潮時に撤退しました。
片思いの笹と花の尾根、なかなか簡単には足跡をつけされてはくれないようです。
改めてつぶさに航空写真を見ると高楢川の砂防ダムのすぐ上流の右岸側に笹原の疎林らしき地形が見て取れます。ここなら鹿道くらいはありそうなのでひょっとすると尾根まで通じる道跡でもあるかもしれません。 |
シロヤシオに慰められる
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悪戦苦闘の尾根への直登:
実際に歩いて見ると道跡があるやもしれぬという考えは少々安易すぎたようで平坦疎林が終わると密藪に遮られて沢へ下りるかここから直登するかしかありません。沢へ下りたら前回の轍を踏むことになりますから当然急登を突いて直登することになりました。
最初こそ藪も薄くシロヤシオやミツバツツジの咲く深山の雰囲気満点な気分のよい斜面でしたが徐々に傾斜がきつくなるのに従って笹が繁茂しだして途中からは笹の密藪をかき分けながら贅肉の体を持ち上げるしかない状況になりました。
少し体調を崩しているせいでもう最後は青息吐息。おまけにぽつりぽつり始まってレインウェアを取り出す羽目になりました。
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霧の中誰に見られることもなく咲くアカヤシオ
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やっとの思いで稜線へ:
やや傾斜が緩んでくると笹藪も薄れてやっと人心地がつきました。稜線は小笹の原と疎林でいきなりアカヤシオのお出迎えです。
一筋の道跡が下方から続いていてどこからやってきた道跡なのか知りたいところです。これをたどればもっと容易く登れたかもしれませんが、あるいはこの道跡も平坦稜線だけでたどったところで傾斜面になったら消えてしまうかもしれません
稜線は平坦で左斜面は広大な笹原が拡がっています。そして満開のアカヤシオが延々と続いています。夢にまで見た赤城最奥の景観です。
今までのへたれ具合はどこに行ったかルンルン気分の稜線漫歩が続きます。それにしてもなんというアカヤシオの群落。どれも巨木でそれがほぼ純林を形成している様は圧巻というほかありません。まず人が入ることのない尾根でしょうからこれほどの景観をたぶん私たち以外は見ることもなく今年の開花を終えることになるはずです。 |
雨の中のアカヤシオ巨木林 動画
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【便利帳】 |
コンビニ:国道。道の駅くろほねやまびこおよび隣接するコンビニ。
トイレ:道の駅くろほねやまびこ、花見ヶ原キャンプ場。
スマホ電波:林道で電波が通じる箇所に看板表示があります。他はキャンプ場以外通じません。
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【収穫】 |
25片 40g (^_^; |
【謝謝】 |
同行の仲間に感謝。
先行きもわからない密藪の急斜面で雨に打たれながらの登高ですから普通なら泣きっ面なはずですがあとから写真を見てみたらみんなこれ以上はないという満面の笑み。ホント、誰もいない花の尾根とか人跡のない山域とかが大好きな連中なんですね。あきれちゃいました。 |