【メモ】 |
にぎわう二岐温泉:
岩瀬湯本から分岐する二岐温泉への道は分岐点では狭くてこの先狭い林道を走らされるのかと思いますが、それは分岐点だけですぐに立派な道路になりあっという間に二岐温泉まで着いてしまいます。20年ほど前に来たときの二岐温泉はまさに秘湯でしたが立派な道路で苦もなく来られてしまっては今や秘湯の面影はあまりありません。しかしさすが人気の二岐温泉です。どこの旅館の駐車場もたくさんの車が停まっていました。
温泉からは二俣川沿いの未舗装の林道となります。二俣川はなぜか二岐山、二岐温泉とは異なる字があてられています。
左岸に渡って1kmほど走ると左に大きな駐車場がありその先に御鍋神社の入口を示す鳥居があります。
いきなり急登:
登山口はその少し先、路肩が広くなって駐車可能です。
登山口からわずかだけ緩い登りですがいきなり八丁坂の急登が始まります。アスナロが優勢な森で巨樹が目立ちますが林床はアスナロの幼樹が次の出番を待っているようにびっしり生育しています。これほどのアスナロの森というのもそうそう余所では出会えません。
またミズナラの巨樹も目立ちます。ミズナラはあまり巨樹を見ることは少ないのですがここではブナに負けじと頑張っています。
急登から解放され平坦地になるとブナが目立つようになって森の雰囲気も明るくなります。このあたりはブナ平と呼ばれています。
ブナ平のブナ
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ネマガリダケとブナの取り合わせはいかにも東北の山という感じです。ちょうどいい具合に色づいていました。
伐採地から見上げる二岐山はまるでお鍋:
ブナ平で道は林道跡となります。古いガイドブックでは林道に出て左へ林道をしばらく歩いてまた山道に入ると記されていますが、今は前後に続く林道跡は全く消えていて登山道がいつの間にか広くなっているだけに見えます。
ブナが消えて伐採地跡に出ると目指す二岐山が姿を現します。まるでお鍋をふせたようなお茶目な姿です。
この伐採地はかつて鬱蒼としたブナの森だったと聞きますが、すっかり伐採されてしまっています。半ば湿地、半ばカヤトとなっていてこれから先長い年月森が復元するとも思えません。
平坦地からまた急登となりしばらく頑張ると灌木密生帯となりシャクナゲ、イヌツゲなどが目立つようになってほどなく待望の頂上です。
展望ピーク:
2等三角点と山名板のある頂上からはぐるり遮るものなしです。しかし、あいにく南半分はうっすら靄がかかり、北半分は雲が浮かんでいて遠望とはいきませんでした。それでも隣の小白森山、大白森山、旭岳など裏那須の山々、三本槍など那須の連山、大倉山、三倉山など県境の山々が間近に見られます。その先はやや靄の中ですが、主だった山を挙げるだけでも女峰山、太郎山、日光白根山、燧岳、会津駒ヶ岳、浅草岳、守門岳、博士山、菅名岳など会津をとりまく栃木、群馬、新潟県境付近の山々は全て見えるといっていいほどです。
しかし、北側に見えるはずの飯豊、朝日、猪苗代湖、磐梯山、吾妻連峰などは残念ながら雲が邪魔をしていました。もっと空気の澄んだ日ならどんなにか素晴らしい展望でしょう。
色づくブナ
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頂上からわずかに進むと双耳峰のもう一つのピーク女岳が間近に見えます。ちょうどいい頃合いの紅葉に包まれていました。その先には風力発電の風車群も見下ろせます。
往路を戻る:
風の弱い場所を選んで昼食にしましたが寒くて長居はできませんでした。
このまま進んで女岳を経て北側へ下山するハイカーも多いのですが駐車地まで周回するのはたいへんそうなので往路を戻りました。
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【寄り道】 |
御鍋神社:
御鍋神社
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登山口手前の鳥居のある道を二俣川方向へ下っていくと御鍋神社があります。
平将門伝説にまつわる神社のようです。
ご神体の大鍋が正面軒先に下がっています。鍋がご神体というのも珍しく、記憶は定かではありませんが、鍋を被ってこの神社を回るとある病気に良い霊験があるという話を昔に聞いた記憶があります。
しかし、御鍋神社とは言うものの見たところ写真の通り鍋というより釜に見えます。(^_^;
神社の前左右に2本一対のサワラの巨木があり、「森の巨人たち100選」に選定されていることが表示されていました。推定樹齢520年と言うことですが、2本の位置関係を見ると神社の前左右にそれほど大きくはない頃に植えたと思われます。もしそうなら神社の歴史はかなりのものと想像できます。
現在の神社は落書きがひどく建て替えたそうですが、なるほどサワラの巨木にもバカがナイフで彫った傷が痛々しく残っていました。
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【便利帳】 |
トイレ:なし
コンビニ:矢吹を出るとありません。白河からでも街を出るとありません。 |
【収穫】(^_^; |
4片 10g(?) ゴミがほとんどない山でした。 |