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烏帽子岳 えぼしだけ1363m

静かな榛名の外輪山

朝方の雨で出遅れてしまい、近所の山にでもと思っていましたが、いざ出かけようとしたら9月中旬並の気温とやらで熱中症にでもなったらたいへんと急遽榛名山に出かけました。
あまり人気がないのか、それとももう午後なので皆さん下山してしまったのか、とうとう誰とも会いませんでした。紅葉も始まって少しばかりモミジの色づきを楽しみました。
頂上を越えてわずかに下ると展望岩棚があって眼前に榛名富士、その先に相馬山などが展望できます。遠く八ヶ岳、甲斐駒などもうっすら見通せましたが、なにせこの暑さに伴って空は全体もやっとしていましたので、見えるはずの北岳などは見通せませんでした。

頂上まで樹林に覆われてあまりぱっとせず、ちょっと一般的には魅力のない山かもしれませんが、私としては頂上部の笹とミズナラの取り合わせや見下ろす外輪山の外側の山深さなどなかなかいい山だと感じました。何より静かなのがうれしいです。


         笹と樹林に覆われた頂上部

         頂上展望岩棚から榛名湖
【日程】 2011年10月16日
【山域】 榛名
【天候】 曇り後晴
【地図】 1/25000榛名湖、伊香保

【アクセス】 関越道伊香保ICより伊香保経由榛名湖。
【駐車地】
 
榛名湖温泉ゆうすげの先、山側に赤い鳥居が見える地点が登山口。
車道脇に停めますが、路肩駐車の際、山側に停めるように注意書きの看板があります。
【コース】
鳥居前登山口 − 尾根 − 加護丸稲荷
− 烏帽子岳 − 展望岩棚 − 鬢櫛山鞍部
− 湖畔 − 登山口

実行程約2時間 初心者き
【メモ】
加護丸稲荷神社
 
静かな登路:
入山点を見損なって少しうろうろしましたが、赤い鳥居が目印になります。
前夜までの雨で湿気が多く少々鬱陶しいですが、空は晴基調です。
登山道は蜘蛛の巣がうるさくて、と言うことは日曜午後というのにまだ誰も歩いてないようです。それもそのはず、どうやらどこかで旧登山道に入り込んでしまったようで、丁字路に突き当たって左に進んでみたらよく踏まれた登山道に合流しました。
榛名湖周辺からバイクの騒音が届いてきて気分を壊しますが、どうやら今日は榛名湖畔で爆音響かせて楽しんでいるバカどもの集まりがあるようです。
峠まではなだらかな登りですが、峠で右に折れて加護丸稲荷の鳥居をくぐると急登になります。一対の狐が鳥居の脇で見送ってくれています。
道は良く整備されていますがわずかの間だけ急登を我慢しなければなりません。
ミズナラの巨木がいくつかあり、渋く色づき始めて青空に透かして見ると意外にきれいです。
笹に埋もれた頂上
 
烏帽子の名に似合わず頂上部はなだらか:
笹が林床を埋めるようになるとほどなく頂上部の一角に登り着きます。笹とミズナラの取り合わせがいかにも上州の山らしく、笹を掻き分けて進む気分はなかなか楽しいものです。
なだらかな頂上部の最高点らしき場所にわずかな切り開きがあり壊れた山名板で頂上であることがわかります。休むような場所ではありませんのでそのまま刈り払いされた道のままに進むと一気に展望が広がる岩棚に飛び出します。
目の前にどんと榛名富士、その向こうに磨墨岩を従えた相馬山、さらにその先にはアンテナ群が痛々しい二ツ岳、そしてその遙か先にはうっすらと前橋の街も見えます。
一方目を右に転じればうっすらともやった先に妙義山群、八ヶ岳、さらに目をこらすと甲斐駒ヶ岳までも見通せる大展望。しかしあいにくの天候で全体もやっと霞がかかっていて、期待した北岳などは見ることができませんでした。
天候に恵まれれば群馬の山々の展望も素晴らしいらしいですが、赤城山さえ雲の中でした。



         展望岩棚より榛名富士

         相馬山 右にかわいいスルス岩 手前は蛇ヶ岳

頂上部北斜面の疎林
 
展望地を探す:
なんとか北面の展望は得られないかと頂上部をぐるり巡って探しましたが樹林の隙間から覗く程度で大きな展望を得られるのは先ほどの展望岩棚のみのようでした。
しかし展望はなくともなかなか好ましい雰囲気を楽しむことができました。頂上部の北半分は笹が消えていて落ち葉がふかふかに積もった疎林帯でした。どこを歩こうが勝手なこんな林は楽しいものです。

下山は少し遠回り:
下山は同じ道を戻ることになります。
鞍部まで下ってから少しそのまま鬢櫛山方面に進んでから最低鞍部で左に道をとると湖岸に降り立つことができます。
あとは自動車に気をつけながら駐車地までのんびり湖岸道路を戻るだけ。


       色づき始めたモミジ

     午後の陽に輝くススキ
【便利帳】 トイレ:沼ノ原グランド前
【収穫】(^_^;  5片 10g