【メモ】 |
樺崎八幡宮:
復元中の浄土庭園
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駐車場で身支度をして、さて、入山口はどこなのでしょう。
駐車場の端に地区の集会所がありちょうど地元の方たちが寄り合いを終えたところでしたので尋ねてみました。地元の人たちですから当然ながらみなさんが寄って集って教えてくれました。「あそこに見えるのが城山で、あの青い屋根がオレのうちでその前を谷に入って...」てな案配で、いつも未知の山歩きの第一の不安は入山点探しなのですがもう今日の不安の大半は解決です。(^_^)
スタートに先立って八幡様にお詣りしないと。近所の里山ですから一日の安全を祈願するってほどのこともないのですが、地元の神様なので素通りというわけにもいきません。
神社の周辺は現在樺崎寺跡の発掘調査・復元の工事が進んでいます。工事中ではあってもすでに毛越寺庭園に似た池のイメージは掴めます。これから歩こうとしている山々が借景になって壮大な庭園だったことがうかがえます。 |
今も痛絵馬は健在 それにしても上手な絵です
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樺崎八幡宮周辺はしばらく前に「ヨスガノソラ」の舞台になったことで話題になりましたが今も痛絵馬が健在です。それにしても上手な絵。
樺崎八幡宮の絵馬もありますが半分以上は織姫神社で買った「ひめたま」の絵馬に描かれています。痛車のフェスティバルも含めもう足利全体その世界。
一時期ヨスガノソラの舞台になったことで樺崎八幡宮の地元が喜んでヨスガノソラのポスターなど飾っていたことがありましたが、氏子のみなさんもどんな内容か知らなかったんでしょうね。たぶんそれがわかってあわてて片付けちゃったドタバタが目に浮かびます。(^_^;
さらには八幡宮の裏山がパワースポットとか言われていてそのために訪れる人たちもいるようです。パワースポットって、それ、なんだ、程度しか感想のない管理人にはなんだか遠い世界です。 |
樺崎城まではひと登り:
東側の上段の郭
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教えられたとおり車道を少し戻ってから左に分かれる狭い道に入り足利萬古窯跡の前を通ってそのすぐ先で文字のかすれた案内標識に従って山田跡が残る沢沿いの山道に入ります。例によってイノシシ柵の入口を開けてまた閉じてというこの近辺の山に入るための儀式から今日の山行が始まります。
すぐに尾根に出たら左に折れて尾根通しの道を登ります。急な登りですが振り返ると足利の山々が見渡せます。
ひとつコブを越えて次の高みが城山です。
1段の郭から切岸を登ると主郭、城山頂上・樺崎城趾です。2本のヒノキの大木があり、これは麓からよい目印となっています。
かつて山城だったということは好展望だったと想像できますが今は周囲に木が茂って木の間越しの展望しか得られません。
西側の郭が一段だったのに対し下りの東側は2段になっています。さらにその先の鞍部まで城の領域だったらしいです。けっこう大きな城址です。 |
城山鞍部 落ち葉ふかふか落葉樹林
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その鞍部は林床がすっきりした落葉樹の林でこれまで薮っぽい登路を歩いてきたのに比べなかなか気分の良いところです。落ち葉がふかふかに積もって早春の陽差しを浴びながらの一休みは至福のひとときです。 |
縦走路から鳩の峰へ:
鳩峰山神社
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次のピークは三角点峰、見上げるような高さです。とはいえ標高は310mほどですから見かけほどのことはありません。登り着いた頂上は三角点があるだけの静かな小広い平地で、さらに進むと主尾根に出ます。大小山から越床峠を経て塩坂峠、寺久保山へと続くハイキングコースが通じています。一転歩きやすい尾根道となり小さな登降を繰り返しながら高度を上げて鳩の峰へ向かいます。
鳩の峰の登りは全コースの中で一番の急登です。固定ロープの助けを借りて最後に急斜面を登りきると鳩の峰、鳩峰山神社です。山名は鳩の峰ですが神社は鳩峰山神社です。
銘を見ると赤見村(現佐野市)で祀っていたことがわかりますが、地元の人の話では樺崎(現足利市)でも交代で祭事を司ったということを聞いたことがあります。聞いただけの話ですので不確かですが、実際に神社改修碑に彫られた寄進者のお名前を見ると赤見村だけではなく広く足利や佐野、遠くは東京などの文字が並んでいます。
かつてここには木造の社殿がありました。しかし10年以上前に老朽のため崩壊してしまいました。その社殿の柱や瓦などが周囲に積まれたまま朽ちかけています。近辺の山上の神社はどこも同じような状況ですがもう里の生活は山とは無縁となってしまいましたので致し方ありません。今は社殿のあった位置に石祠が祀られています。
かつての社殿の前の石段がちょうど良い腰掛けになって神様にお尻を向けて失礼ではありますがここで昼食としました。強風に枝が揺れていてもこの場所には風が当たらずぽかぽかと眠くなるような春の陽差しをひとり満喫しました。 |
雷電山:
雷電山 雷電神社
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鳩の峰から尾根道を下ると分岐の道標があり右に折れると寺久保の熊野神社へ直接向かうことを示しています。ここをやり過ごすとすぐまた今度は左に雷電山、樺崎八幡宮へ下る分岐が現れます。
塩坂峠経由で下山するつもりでいましたが、雷電山とは初耳ですので当然塩坂峠はやめにしてこちらへ下山することにしました。
しばらく緩やかな尾根道を下ると石祠があり雷電神社と書かれたおおきな名称板が掲げられていてさらにその先に雷電山の山名板があります。雷電山という山名はあるもののむしろ尾根の突端のわずかな高みに過ぎません。
テープマークがあってそのまま直進できそうですが少し進むと薮の急下降となりますので南に下る参道らしき道から下ることにしました。
落ち葉が分厚く積もってその下は小石混じりの道で滑って油断できません。電光を切った急斜面の道を立木を頼りに注意深く下って沢沿いの作業道に出るとあとはのんびり八幡宮まで戻るだけ。のどかな里の風景がのんびり気分にさせてくれます。それにしても山の斜面を乱暴に覆う太陽光パネル、山崩れや土砂流出は大丈夫なのかとちょっと不安を抱きます。 |
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