【メモ】 |
なだらかな登路:
大島桜
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かつて隆盛を誇った日立鉱山の流れを引く工場の建物群に沿って県道が山間を縫うように続いています。本山トンネルを出た先の駐車場に車を止めました。先客は2,3台、静かな山歩きができそうです。
舗装された旧道をしばらく登るとコンクリートで塞いだ古いトンネルで行き止まりとなりここから山道が始まります。右に折れると高鈴山方面、すぐに直登すると道なりに左に折れて神峰山へ続くなだらかな登路になります。
登山道の周囲には大木が目立ちます。銅山であった日立の山は足尾と同様に亜硫酸ガスで裸山になってしまったので緑化のためにヤシャブシと大島桜を大々的に植林したと言います。それらが今はみごとな巨木となっていました。
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神峰山山頂より太平洋
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太平洋には冬陽を反射してまぶしい光:
道はなだらかなまま神峰山頂上に登り着くと眼前に太平洋がキラキラと輝いていました。冬陽の太陽が低いせいで海がひときわ輝いて見えます。
頂上はわかりにくいですが神峰神社奥宮の後の高みが頂上ということでいいのかな。山名板は奥宮の前の展望地にありますのでまあこのあたりが頂上ということで。
展望は抜群です。なんといっても太平洋の輝きが印象的です。そして日立の市街地を眼下に眺めると不思議な建造物に気づきます。日立鉱山の大煙突です。いやにずんぐりしていると思うとそれは途中から折れてしまったからでかつては遙かに高い煙突だったそうです。
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途中から崩壊した大煙突
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羽黒山山頂
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期待していた展望は得られずがっかりの羽黒山:
最後に登り着いた羽黒山は古いガイドブックでは展望峰となっていましたが実際は周囲を藪に囲まれて展望は皆無でした。それもそのはず、そのガイドブックというのが2001年発行でした。これだけ経つと様子が一変するのもいたしかたありません。
頂上自体もなだらかな平頂で顕著なピークではなく展望がないこともあって山名板とベンチがなければただの通過点のようでした。
休憩するには展望も景観もちょっと物足りないのですが一応ベンチもあるし目的地でもあるのでここでお昼にしました。 |
高射砲陣地跡
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太平洋戦争の遺構:
帰路不思議な建造物に気づきました。それは太平洋戦争のときの高射砲陣地のようで今も藪の中に残っていたのにはびっくりでした。日立は国内有数の銅鉱山や精錬工場があったため空襲と艦砲射撃が激しかったそうです。それに応戦するための陣地だったのでしょうか。この付近の尾根道がどう見ても盛り土の平坦道なのは弾薬など運搬するためだったのかとか想像を巡らしました。
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