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霧降隠れ三滝  きりふりかくれさんたき

落差75mを誇る日光霧降の滝は華厳の滝、裏見の滝とあわせて日光三名瀑と謳われていて観光客も訪れる霧降高原の中心的存在です。しかしその上流に人知れず滝音を響かせている丁字滝、玉簾滝、マツクラ滝はあまり知られてはいないようです。これらをあわせて霧降隠れ三滝と呼ばれていますが、三つの滝は周回にちょうどよい位置関係にあってぐるり一巡りすればそれぞれ間近に見ることができます。
まだ暑さの残る初秋の一日、のんびりとしぶきを浴びてきました。
なお、この季節、ヤマビルの猛威に恐ろしい目に遭いました。どうやらこれらの滝を楽しむには季節として晩秋や早春に限られるようです。

      玉簾滝     苔むす霧降川支流
【日程】 2019年9月21日
【山域】 那須
【天候】 曇り

【アクセス】
日光宇都宮道路日光インターから日光街道に出て日光駅の先で右折、霧降高原方面へ。
霧降の滝入り口から霧降の滝方向へ入り霧降の滝駐車場をやり過ごしてロータリーから駐車場に入りさらにそこを通過してつつじヶ丘駐車場へ。
【駐車地】

広い駐車場ですから満車の心配はありません。
【コース】
つつじヶ丘 - 霧降高原道路 - 隠れ三滝入り口バス停
- カタクリ橋 - 丁字滝 - 丸太の橋 - 玉簾滝 - マツクラ滝
- 猫の平 - 霧降牧場舗装道 - マツクラ滝前車止め
- カタクリ橋 - つつじヶ丘

全実行程 3時間 (初心者向き)

★ヤマビル注意!


【メモ】
つつじヶ丘駐車場:
小雨模様の天気もあってか駐車場には1台の車もありません。下の霧降の滝駐車場もガラガラでしたのでどうやらかつて人気スポットだった霧降一帯の人気も昔ほどではないようです。
駐車場の奥から山道が登っていきます。ヤマツツジが植栽されていてそのツツジのトンネルの中を進みます。開花期はさぞや見事でしょう。
いったん舗装道に出て隠れ三滝バス停前の車止めのある分岐があったら右に舗装道を下っていきます。カタクリ橋を渡ったところで沢沿いの道に入りここからいよいよ滝巡り開始です。

丁字滝
丁字滝:
山道の右手下方に滝音が聞こえたところで回り込むように沢に下りると目の前が丁字滝です。左岸を上るとすぐ近くまで行くことができます。しぶきを浴びる程の位置まで行けますがカメラのレンズにまで水滴が飛んできます。
主滝の落ちる滝壺からさらに急流となって小滝が続きなかなか豪快です。
この滝は霧降川本流ではないので水量もそれなりですが、それでもこの迫力ですから本流にかかるこの先の滝の豪快さには期待できそうです。
登山道まで戻りさらに沢沿いを進むと丸太を組んだ橋が架かっていて対岸に渡ります。
左岸をさらに進むと2筋に分かれて豪快に流れ落ちる玉簾滝が樹間に見えてきます。

玉簾滝上部ナメ滝
玉簾滝:
玉簾滝は右と左の2手から流れ落ちています。左側からはまとまった一筋の流れになって一気に落ち、右側からは広くカーテン状の面となって流れ落ちています。
左岸(右手)の大石を伝ってすぐ近くまで行くことができます。丁字滝同様しぶきを浴びる近さです。水量が多い分、丁字滝をしのぐ迫力です。
玉簾滝のすぐ上流はナメ滝となっていてきれいな水流が見られます。
ここから登山道は少し登りになります。踏み跡が右上方につけられていて引き込まれがちですがこれは少し登った地点で消えます。本来の道はやや左に取る道です。しばらく樹林内の道になり笹が多くなったところで右に大山、猫の平への分岐を分け、さらに下ると舗装道に飛び出します。

玉簾滝動画(MP4/7MB)


     マツクラ滝
マツクラ滝:
舗装道を越えると堰堤があってその上が平地となっていてそこから対岸にマツクラ滝が流れ落ちているのを正面に見上げることができます。三滝の中でもっとも落差も大きく豪快です。霧降川本流ではありませんので水量は少ないはずですが見た感じでは本流にも増して大量の沢水が一気に流れ落ちているかのようです。滝の流れ落ちる場所の地形に依るのでしょうか。
こちらも至近の位置まで登れます。しぶきのかかるあたりから見上げるとその迫力に圧倒されます。
滝を見上げる平地で一休みしました。轟音と水しぶき、なんとも豪快で見飽きない景観です。

マツクラ滝動画(MP4/4MB)

    マツクラ滝

猫の平
猫の平で恐怖のヤマビル襲来:
少しだけ来た道を戻ってから大山を示す標識に従って分岐を折れて笹の中の登りにかかります。前方が明るくなると程なく猫の平です。霧降高原が一望です。
高みからの景色がいい気持ちなのでここで昼食としましたが、ふと気づくとシャツが血染めで、シャツを脱いだりパンツをめくったりすると何匹もヤマビルが現れました。ぎゃー!
沢筋か笹密生地で取り付いたようです。
お腹いっぱいの膨らんだやつはポロッと落ちますがまだ食いついているやつは引っ張らないと取れません。仲間に取り払ってもらいましたが、喰われたところからは血が滴っていつまで経っても止血しません。
(さらに駐車場に戻った時にもまたヤマビルが食いついていて、こいつは下山途中で取り付いたようです。霧降全体がヤマビル生息地のようです。)
もう笹の中は歩きたくないので下山は牧場内の舗装道路を歩きました。県有牧場で本来牧場内歩行はダメなのでしょうが緊急事態?でもありますし特に歩行禁止を知らせるものもないので勝手に通らせていただきました。
結局家に帰ってもまだ出血していました。数日後なかなか傷口がうまらないので皮膚科に行く羽目になりました。
なんとも恐ろしい目に遭った霧降隠れ三滝でした。あとからネットを巡ってみたら霧降、ヤマビルでずらっと検索結果が並びましたので知らずにのこのこ出かけたのは私たちだけだったってこと? 道理で閑散としていたわけです。
こんな豪快な滝巡りですから、晩秋や初春のヤマビルの活動しない時期を選んで楽しみたいものです。
【便利帳】 コンビニ:日光インター出口付近に一店。意外に日光市街には見当たりません。
トイレ:霧降の滝駐車場
【収穫】 16片 100g (^_^;

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