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子王山 こおうやま551.0m

二千階段で展望の頂上へ
周囲から見るととるに足らないような低山のひとつに過ぎません。が、二千階段といわれると突如むむっと気にかかる存在になります。
実際歩いてみるとたいした階段ではないし、山自体もとびきり魅力があるとも思えませんが、やはり「二千階段」のネーミングに引き寄せられちゃうってことでしょうか。思う壺。(^_^;
とはいえ、展望は文句なしです。上州の山々と関東平野が一望です。
ところでこの山域の括りですが、一応西上州としたもののどうもしっくりしません。山上に点在する山村の風景や日だまりの優しさなどむしろ奥武蔵の山の印象です。


          子王山頂上

       みはらし茶屋から見上げる子王山頂上
【日程】 2017年3月11日
2018年2月11日(こちら)
【山域】 西上州
【天候】 快晴

【アクセス】 上信越道吉井インターから県道41,173,175と繋いで鮎川沿いに走り印地入口(南中入口)で左折して橋を渡りまたすぐに左折。
狭い舗装道を登って登山口まで。
要所に二千階段の案内板があります。
【駐車地】

     かあちゃん茶屋駐車場

かあちゃん茶屋前に大きな駐車場。
【コース】
かあちゃん茶屋 - 二千階段 - 子王山
- みはらし茶屋
- かあちゃん茶屋

実行程約2時間 初心者向き


【メモ】
2017-3-11
登山口までが難しい:

山自体は初心者向きで難しいことは何もないのですがむしろ登山口にたどり着くのがたいへんです。
地域全体が丘陵地で道が曲がりくねっている上に古い地図には存在しない新たな道路が旧道と交差してもうなにがなにやら。(^_^;
こうなったらナビの助けを借りるしかありません。狭い道を右に左に折れながらたどり着いた登山口周辺にはのどかな山村風景が広がっていました。折しも梅が満開でふくよかな香りを漂わせていました。
舗装道終点には広い駐車場があってその一角に「かあちゃん茶屋」が建っています。シーズンだけ営業するのでしょうか、今は閉ざされています。

身構えて挑む二千階段:
二千階段

駐車場脇から藤棚の下を通って杉林に入るといよいよ二千階段です。よぉーしと身構えてスタートです。
ところが杉林の中を一直線に丸太が階段状に並んではいますが、え?これなの?とつぶやいてしまうほど手応えのないスタートです。階段の一段がほぼ丸太の太さ。(^_^;
使用している丸太が天然木なので一部破損してしまったりしていますが擬木の丸太階段と違って、丸太が当初のままで土だけが流れてはなはだ歩きにくくなってしまうようなことはないようで助かります。景観も崩さず足にも優しい階段です。(どこも同じような状況ですが天然木の階段や手すりは補修が追いついていかないようです。ここでも補修部分は擬木に替わっています。)
しばらくは楽ちんな登りが続きます。
しかし登るにつれて徐々に急な斜面になって段差も大きくなり一汗かかせられます。でもそれもわずかな時間で、すぐに男坂、女坂分岐を経てさらにあとひと頑張りで一旦平坦な尾根に登り着きます。平坦尾根を少し歩いたあとに急登になりますがすぐに石祠のある頂上へ飛び出します。
登路は「二千階段」の手強そうな印象とは違って急な階段も一部だけで初心者も難なく登れるはずです。
頂上には石祠と山名板があり、北側斜面にはアンテナが建っています。また一段下った場所には小屋掛けがあります。伏見稲荷のお札がありましたし陶器の狐が置かれていましたので祀られているのはお稲荷様のようです。
頂上からは北側に大きな展望が広がっています。足元には吉井、藤岡の丘陵、その先には赤城山、足尾、日光の山々が大きく横たわっています。望遠鏡と展望図があるのでどなたにも上州の山の山岳同定を楽しむことができます。

東御荷鉾山、西御荷鉾山と尾根集落
あっという間の下山:
展望を楽しんでから反対側に下ることにしました。道はそのまま頂上を越えて反対側に下っていきます。こちらも階段です。
すぐに伐採地となって南側の展望が大きく広がっています。
東御荷鉾山、西御荷鉾山を見上げ、近景にはのどかなたたずまいの尾根上の集落が見られます。標高450mの山上の集落は「尾根」という地名だそうでまさに文字通りです。
一気に下って舗装道に下り立つと向かいに大きな駐車場がありその一角に「みはらし茶屋」があります。起点となったかあちゃん茶屋とは子王山のあちらとこちら、ちょうど同じような存在です。
ここから起点のかあちゃん茶屋までは子王山南側に舗装道が通じています。竹が繁茂した荒れた樹林の中の道で見所もなくただ戻るためだけという感じですが、かあちゃん茶屋のある印地集落までくると梅や寒緋桜、早咲きの水仙が満開で山村風景を楽しみながらのんびり気分になれます。
なお、二千階段は2000段登るわけではありません。今回の登りと下りのコースに加え女坂の階段も合わせて2000段だということです。

     印地集落・満開の梅
    寒緋桜

ついでの牛伏山:
ありゃりゃ、頂上はこのありさま

あっという間に周回してしまって時間が余ったので帰りに牛伏山に寄ってみました。上信越道を走っていると左手に城のような展望台が目立つのでどなたもきっと目にしているはずです。なんだありゃって感じの建物ですがきっと展望は良いに違いないと前々から気にかかってはいました。
適当なところから歩こうと思いながら車を走らせているといきなり頂上へ登り着いてしまって、そうなるともう歩く気も失せてそのまま展望台駐車場へ。
最上階からは予想通りの大展望が待っていました。車で登ってきて山々を眺めている自分をダメなヤツと思いながら上州を一望する岳望を楽しみました。(^_^;
子王山では木の間越しになっていた浅間山がここでは主役です。谷川岳も真っ白に輝いていました。遮るものなしの大展望にしばし寒風も忘れました。

      展望台から浅間山

      前橋市街、子持山、赤城山

2018-2-11
かあちゃん茶屋

降雪後に再訪:
雪の多い年で、関東全域に雪の降った後の展望を楽しみに再訪しました。
ところが霞がかかるような好天で遠望も浅間や赤城、上州武尊、草津程度まででくっきりとした岳望は得られませんでした。
駐車場に雪が覆っていてコース上も多少雪を踏む様な状態でしたが山里はロウバイが咲いて春の気配も感じられました。ウメの花も気の早いのからほころびはじめていました。

牛伏山は第2駐車場から先が積雪のため通行止めになっていました。展望台も閉鎖されていました。
【便利帳】 トイレ:かあちゃん茶屋(冬期休業中は当然ながら管理清掃されていません。) 牛伏山には駐車場毎にトイレがあります。
【収穫】(^_^; 2017-3-13 6片 10g
2018-2-11 4片 10g