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奥久慈ヤマザクラ

ヤマザクラ満開の名もない低山

久慈川に沿って国道118号を走るとヤマザクラの季節には周囲は薄桃色に包まれます。とりわけ両岸が迫る山方、下小川、西金、袋田あたりはうっとりするほどです。
以前奥久慈の盛金富士に登った折、稜線に出たところで前方にヤマザクラの密生する尾根に気づきました。久慈川から少し奥まった場所ですが久慈川沿いのヤマザクラ群落の系統と考えてよいと思います。その花の密度に思わず感嘆の声を上げました。しかし久慈川西岸には盛金富士以外めぼしい登山対象の山はなく馴染みもないせいでどれがどこやら同定ができません。従ってその花のただ中に立ちたいと思ってもさてどう登ればその見たこともないような群落の中に立てるのか見当もつきません。
とにかく行ってみないことには。

一般ハイキングコースではありません

関連ページ
 盛金富士 http://www.kimurass.co.jp/moriganefuji.htm
 熊ノ山 盛金富士 http://www.kimurass.co.jp/kumanoyama.html

【日程】 2025年4月12日
【山域】 奥久慈
【天候】 快晴

【アクセス】 常磐道那珂ICより国道118へ。舟生橋で久慈川を渡り左下方に平山橋(沈下橋)が見えたらほどなくして県道下小川停車場線が左に分かれます。この県道を下ると下小川橋があり左折してこれを渡り下小川駅方向へ。踏切を渡ったらすぐ右折してすぐまた右折、狭い道を進むと林道になり道が二股になるあたりにとりあえず駐車。目の前に別荘風建屋があります。
【駐車地】 路肩に停め放題(^_^;
左が来た方向、右が盛金荘方向、手前が谷間奥。
【コース】 駐車地 − 山小屋風建屋 −分岐谷間へ − 伐採地 − 尾根 − 山小屋風建屋前分岐 - 谷間へ往復
実行程 約2時間 
物好き向き
【メモ】
ここに行きたい:
以前奥久慈の盛金富士に登った折、稜線に出たところで前方にヤマザクラの密生する尾根に気づきました。そのヤマザクラの密度はというと今までこれほどの密生を見たこともありません。山が薄桃色に覆われている感じです。行きたーい!
はたして行けるのかどうか。
まずは最初の林道分岐から谷奥に入ってみることに。しばらく変哲もない林道が続き突然「盛金荘」という旅館だか料理屋さんだかが現れました。こんな谷奥になぜという感じです。道はその先で荒れているようですし見上げる斜面は檜植林地でヤマザクラ群落などなさそうなのでこちらの探索はひとまず諦めました。

いきなりヤマザクラ巨木が現れる:
林道から見上げるヤマザクラ巨木
 

一旦戻って山仕事中の方に情報をお聞きしようとしたら地元住人ではなくあまり情報は持っていないとのことで最奥の農家の方が詳しいと教えていただきました。
最奥の農家まで戻って畑仕事中のご夫婦にいろいろ情報をお聞きしました。お話によればヤマザクラはむしろこの付近ではなくもっと北の尾根が素晴らしいとのことでした。まあそれは次回にして、この近辺の群落情報を教えていただきました。
話に聞いた経路で谷奥に分け入ると対岸に満開のヤマザクラ巨木を見上げてウキウキです。
林道を詰める:
ヤマザクラのピーク
 

やがて山小屋風建屋が現れて(別荘として使用している感じです。) そこから分岐する林道を進むと明るい伐採地となりました。カヤトの好展望の斜面を登ると向かいの尾根はヤマザクラがたくさん咲いていました。
花の中に立つことはかないませんがまずまずこれだけ咲いていれば充分です。
ただ、先ほどの話の内容からしてどうも私の狙っている群落とは違うような気もしました。
このカヤトでなんと2人組のハイカーに会いました。こんなところでとこっちもびっくりですが相手も驚いていました。なんでもスミレのフィールド探索しているとのことでした。

もう一つ谷を詰めてみる:
1本だけミツマタ
 

気持ちは70パーセントくらいの満足度で未練たらしくもう一つ谷を詰めてみることに。先ほどの山小屋風建屋からわずかに下った地点に分岐がありここから谷に入ってみたところすぐに林道から川床の歩道となってどうやら行き止まり、この先詰めても見所もないようでした。
川床に1本だけなぜかミツマタが咲いていました。
普通山で見かけるミツマタはかつての栽培の名残である程度群生していますがここでは1本のみ単独で育っていました。どこからか種子でも運ばれてきたのでしょうか。

最後に盛金富士中腹へ:
時間も余裕があったので最初にこの山域の山桜群落を見つけた盛金富士の尾根まで行ってみました。
う〜む、今回はかなわなかったけれどつぎはあの花の中に立ちたいものだ。
   
【便利帳】 トイレ:下小川駅