【メモ】 |
倒木だらけの杉植林地を登る:
ダム下の竜王里宮の前からコースはスタートします。杉植林地の中の沢沿いの道は良く踏まれていますが、台風のためか雪のためか倒木が多くかなり難儀します。
すぐに周回コースの分かれ道となり右をとれば山頂めがけて一気に直登するコース、左をとればそのまま沢沿いをたどるコースとなります。私たちは沢沿いをたどって稜線を目指しました。
大津直下から三ッ岩岳・遠く妙義、上越国境
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さして急登ともならないまま稜線に登り着くとやっと杉植林地から解放されて気分の良い落葉樹林となります。
大津をめざす:
ここは三ッ岩岳と大津との鞍部で右に稜線を登れば三ッ岩岳方面ですが、一昨年大津に登ったときに頂上からこの鞍部に下る明瞭な踏み跡を確認していたので登れるかどうか確かめるつもりでここから稜線を左に登ってみました。
大津はぐるり岩壁に守られた岩峰で大仁田川を遡って稜線に登りつき、さらに戻るようにして登頂するルートをとるのが一般的のようです。(そのコースでもかなり山慣れた登山者向きです。)
こちら側からのルートで登ることができれば周回コースとなってさらに魅力的なルートとなるはずです。
稜線は美しい落葉樹林が続きアカヤシオもちらほら見られます。特筆すべきはシロヤシオの多さです。まだ花の時期には早すぎましたがすでに蕾も白くなりかけて2週間くらい先には花の尾根となるはずです。
樹林が所々で切れて大仁田ダムを足下に眺めたりミドリ岩や大岩方面を間近に見たりすることができます。
徐々に急な尾根となりますが落葉樹の尾根なので手掛かりは充分です。所々古いビニルテープがあり、この尾根を攻めた先人が居ることを示しています。景観といい花(シロヤシオ・まだ蕾でしたが。)の見事さといい魅力は充分すぎるほどです。
しかし、大津を間近にして岩尾根となり、一旦左に巻いて岩を直登してから裸の岩となったところで断念しました。行けないこともなさそうな感触はありましたが、年長の女性も同行していたのでこのあたりが潮時と判断しました。
私たちは岩上から浅間山、兜岩山、経塚山など上信国境の山、ミドリ岩、大岩、そしてこれからたどる三ッ岩岳、鋭い烏帽子岳など大展望を楽しんで、ここまでとしました。
ヒカゲツツジ
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戻る途中2人の単独行ハイカーに会いましたがやはり大津をめざしていました。このうちのお一人には後ほど断念して戻ってきたところで会いましたが、もう一人はそのまま登って行ったということでした。
三ッ岩岳:
一旦鞍部に戻り三ッ岩岳への登路に取り付き一気に高度を上げました。尾根通しには大岩がありそれを避けるようにコースは右の斜面に付けられています。小砂利の急な斜面で歩きにくいですが落葉樹が美しい気分の良い登りです。
再び尾根に出るとそこからは小さなコブをいくつか越えながら徐々に高度を上げます。
アカヤシオやヒカゲツツジが目に付きます。
二つの大きな岩を右、左と巻いてから一登りでひょいと頂稜の一角に飛び出します。三角点は左に僅か進んだ先。アカヤシオと大展望が待っています。
先ほど大津の尾根からの展望に加え、鹿岳、毛無岩、黒滝山、振り返って稲包山など下仁田周辺の山々、さらに妙義山、榛名山、遠く上越国境や上州武尊山など遠望できます。
しかし、さすがに人気の山だけあって頂上はハイカーがあふれて、大津で会った方はさっさと退散していました。私たちもしばし展望を楽しんでから昼食は別の場所にしようと退散しました。
一気に下山:
下山は頂稜をそのままたどって大岩手前から右に尾根を離れあとは一気に杉植林地の斜面を下ります。電光は切ってあるものの急な一本調子の降りで、行き交う登りのハイカーはかなりつらそうでした。
下山路から烏帽子岳
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途中の大岩の基部に登山口にあった竜王里宮の奥社にあたる竜王大権現が祀られています。
一部落葉樹林があり、折りしも芽吹き直後で淡い緑のシャワーという風情でした。日当たりのよい場所ではエイザンスミレやシロスミレが目に付きます。やはり低山はこの季節がベストです。
登りにたどった沢沿いの道に合流するとまもなく登山口に戻りました。
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