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  箟岳山 上品山 ののだけやま 236m じょうぼんさん 465.7m

大崎平野を望む2山

岩手の北上に行った帰りに時間があったので箟岳山と上品山に行ってきました。ともにほとんど車で頂上近くまで行けて歩くのはほんのわずかですが、平野の真ん中にあるので展望はまずまずで、とりわけ上品山は眼下に北上川、目を反対側に移せば雄勝湾の向こうに太平洋が望める好立地にあります。
一方、「奥州涌谷の箟岳さまは」と秋の山唄に唄われている箟岳山は涌谷町の背後に横たわる低山で頂上に箟峯寺があります。山頂一帯は境内ですので杉などの大木が多く展望はそれらの隙間からということになります。その代わりその杉の見事なこと。樹齢900年という巨木があちこちにすっくと天を突いて周囲を見下ろしています。
【日程】 2018年11月14日
【山域】 宮城
【天候】 快晴
【アクセス】 箟岳山:
東北道古川ICから国道47号、108号で石巻方向へ。涌谷町で国道からいったん市街地へ入って涌谷高校近くから山の中の道を上がります。あるいは市街地はバイパスで大回りして同じく涌谷高校近くまで行っても同じことです。
要所に案内板がありますのでこれに従って山中を縫うように走り箟峯寺(こんぽうじ)駐車場へ。
上品山:
涌谷高校まで戻り国道108号を石巻方向へ。石巻に入ってからは主要道路から外れて走ると近いですがわかりにくいのでナビがあると助かります。ナビは主義に合わない!というなら国道45号に出て旧北上川を渡り次の北上川(追波川)手前で右折。追波川沿いではなく山沿いの道を走ると山に上がる道が分岐します。道は複雑ですがレーダーが目立ちますのですぐにそれとわかります。
【駐車地】 箟峯寺駐車場:参拝者用に数十台ほど。
上品山:頂上付近は道も狭く駐車場もありませんが、レーダー手前付近の路肩に1、2台は可能です。
【コース】
箟岳山:箟峯寺駐車場 − 箟峯寺 − 境内展望地(往復)
     約30分 ファミリー向き


上品山:レーダー前 - 上品山三角点 - 久集比奈神社(往復)
     約30分 ファミリー向き

        箟峯寺
             カヤトの中の上品山二等三角点

【メモ】
平野の真ん中に横たわる箟岳山
樹齢900年の夫婦杉

平野を走って涌谷が近づくと低山ながら目立つ存在ですぐにそれとわかります。登って初めてわかったのですが杉の巨木が頂上付近にいくつもあるのでそれを知っていればなおのこと間違えようもありません。(平野から杉の巨木が繁茂しているのがはっきり見えます。)
涌谷の街外れから車道が登っていきますが、涌谷高校を目印にして走ればわかりやすいようです。
道は急な所はないもののそれだけにダラダラと長く続きます。途中ゴルフ場とかキャンプ場とかいろいろ施設があるのでわかりにくいですが要所に案内もあってそれに従っていけば迷うほどのこともありません。
箟峯寺はののだけ観音で知られた寺院でこの地方で篤い信仰を集めているようです。立派な山門と本堂がそれを示しています。
山門には仁王様が睨みをきかせていますが、なんだかかわいい目ぱっちりな仁王様で睨みをきかせていると言うよりいらっしゃいと歓迎している感じです。

境内裏に展望地:
大崎平野

杉の巨木をぬって本堂の裏手に回ると展望広場があり大崎平野を一望できます。けっこう木立が多く広い展望は得られませんが穀倉地帯の大崎平野が印象的です。新旧の迫川がすぐ下を流れています。
山門付近や駐車場付近にはモミジが植栽されていますが今年はなかなか寒さがやってこないせいか色づきももう少し先のようです。
境内の紅葉

どっかと横たわる上品山:
航空路監視レーダー
箟岳山だけで帰るつもりでいましたが水田帯を走っていたら前方になだらかでそれでいてけっこう高度のある山が見え、それが初めて耳にする上品山でした。
今日のうちに帰れればいいやと思ってこちらにも登ることに。
登ると言っても箟岳山同様こちらも自動車道路が頂上付近まで上がっていて労せず展望峰に立てるというわけです。
大きな山体ですからけっこう自動車道がだらだらと続きます。特に目立つ頂上らしき場所もなくいったいどこが頂上かわからないような地形ですが見渡すとどうやら航空路監視レーダーのあたりが最高点らしい気がします。道路はレーダーの門まで続いていますのでぎりぎり門の直前まで乗り付けて路肩に駐車しました。
普段は無人の施設らしいですがちょうど施設内や周囲の草刈り作業中でしたので作業の方に頂上の場所を伺ったところ基地のすぐ裏だと教えていただきました。草刈りしたばかりの道を50mほどたどるとカヤトの中に二等三角点がありました。茅や灌木で展望はありません。

広闊な眺め:
雄勝湾の先に太平洋
三角点からそのまま1kmにも満たないミニミニ縦走で久集比奈(くすひな)神社に達します。神社の参道は反対側から登ってきていますので裏口から来たことになります。
神社前が伐採地となってツツジなどが植栽されています。ここからは素晴らしい眺めが広がっています。すぐ下は広いカヤトで白い穂が一面に輝いて揺れています。また新旧北上川もゆったりと流れていいます。
東に目を転ずると雄勝湾の先には太平洋が光っていました。


広大な茅原:
茅原

帰路はレーダーまで戻り、走り始めたところで広大な茅原の一角であまりの見事さに写真に収めるため車を降りてうろうろ。
なかなかこれだけの茅原にはお目にかかれません。
景色を眺めているところに向こうからおじさんがテクテク歩いてきたので少し話をしたらなんと80歳だそうで、毎日のようにこのあたりの低山を歩き回っているそうです。とてもお歳には見えない元気さで、「1日に6時間くらい歩くかな。たくさん食べてたくさん歩くから太らない」そうです。そっか、減食して痩せるんじゃダメなんだね。減食さえできてないけど。(^_^;
【便利帳】  トイレ:麓に道の駅上品の郷
【寄り道】
大川小学校跡:「寄り道」ではなく決意して行きましたが、ちょっとつらい景観でした。子供たちの描いた壁絵には涙が止まりません。
 
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