【メモ】 |
ブナの森
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晴天の山はどこか:
全国的に予定天気予報がまだら模様で予定していた方面がどうやら雨らしくどこか別の方面へ行こうということになりました。晴れてるのはどこかな。
北へ行くほど良い天気らしく仙台の山まで行けば間違いなさそうですが、ちょっと遠すぎるのでぎりぎり北へ向けてどこへ行こうか探した結果、雄国山へ行き当たりました。
雨の中、当初の予定と反対に東北道を北へ車を走らせて行くと予報通りにだんだん行く手が明るくなり登山口に着いた時点で半分晴れ、福島の真ん中辺りが晴れと曇りの境目のようです。
夏休みと秋の観光シーズンとの間の空白期間ですので裏磐梯も閑散としていました。観光同様、登山にも中途半端な季節なので登山口の駐車場もあまり多くは駐車していませんでした。
登山道は良く整備されていて、その上なだらかなのでのんびり歩けます。途中からしっとりとしたブナの森になり気分の良い登路を約1時間、さして息も上がらないうちに雄国山と雄国沼の分岐に着きます。 |
登路より雄国沼
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展望が素晴らしい雄国山:
分岐で右に折れてここから雄国沼への登りとなります。今までの登りに比べればやや急登ですが、大汗を流すほどではありません。やがて周囲が灌木になると眼下に雄国沼を見下ろし、さらにその先に猫魔ヶ岳、磐梯山も眺められます。
そのまま登り詰めると展望台のある雄国山頂上。早速展望台に登ってみると爽快な360°の大展望です。
東から北の方向の眼前に大きく聳えるのは安達太良山、吾妻連峰、とりわけ檜原湖を前景にした西吾妻山が雄大です。(せっかくの景観がスキー場のためにトラ刈り状態になっているのは残念です。西吾妻山だけでなくこのあたりの山は磐梯山、猫魔ヶ岳、川桁山などどこも同じような景観です。)
そこから視界を左に移すと半ば雲が掛かってはいるものの飯豊連峰が大きく横たわっています。さすが東北の盟主、雄大です。
さらに左には会越国境と越後の山々、菅名岳、粟ヶ岳、御神楽山、守門岳などが続き、また遠く那須の山々も見通せます。
なんとも雄大な展望にしばし見とれました。
大人数のグループが下山して静かになった頂上で昼食をとりながらゆっくり過ごしました。
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雲湧く飯豊連峰 |
磐梯山 |
雄国沼(右奥が雄国山)
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雄国沼へ:
分岐まで戻り、雄国沼へ。
分岐からしばらくだらだらと降ると立派な建物が現れます。雄国沼休憩舎です。トイレもあります。避難小屋ではありませんが緊急の場合にはありがたい存在かもしれません。
ここから道は湖畔をぐるり半周して金沢峠方向へ続きます。
すぐに水門の小舎が現れます。入山点の雄子沢が雄国沼の水を檜原湖へ分配する経路ならこちらは反対方向の喜多方方面に分配する経路です。この先で外輪山を貫いてトンネル水路となっているそうです。
休憩舎から10分ほどで道が分岐し左に折れると湿原方向へ向かいます。
道は湖畔を巡ってはいますが中腹に付けられた水平道で水辺を歩くわけではありません。ほぼ展望もなくただひたすら歩くという感じです。ヤマブドウやズミ、ヤマグミなど秋のみのりの鮮やかな彩りを楽しみながら約30分ほどのアルバイトです。
やがて金沢峠下で遊歩道にぶつかりその遊歩道をわずかにたどると湿原に降り立ちます。
ニッコウキスゲの花期には一面黄色に染まるこの湿原も今は枯れ草に覆われて、咲き残りのリンドウが寂しく揺れるばかりです。
静かな湖面と澄んだ空、行き交うハイカーも少なく静かな雄国沼を心ゆくまで満喫することができました。
充分雄国沼の静けさを楽しんだらあとは往路をひたすら戻るのみです。 |
雄国沼(遠景は西吾妻山) |
ヤマグミ |
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