目次
御嶽山 おんたけさん202m

ずっと気になっていた小さな岩峰

2016-3-5
東北道の上り車線から左に田圃を隔てて丘陵地の末端らしき断崖が見えるのでずっと気になっていました。遠目ながらどうやら岩の壁のようです。いずれにしても特徴ある地形で、一度その岩の基部に立って見上げてみたいものだと思っていました。
ちょっと時間が空いたので軽い足慣らしを兼ねて出かけてみましたがそこには想像通りの見事な岩壁と予想外の御嶽神社がありました。

2018-1-13(こちら)
古賀志山に登った帰りに寄ってみました。なんと前回下山に利用した林道は廃棄物の最終処分場工事のため通れなくなっていました。


      数十メートルの岩壁上に石祠

     田川と富谷連峰を背後に御嶽神社石祠
【日程】 2016年3月5日
2018年1月13日(こちら)
【山域】 宇都宮
【天候】 曇り
【地図】 1/25000大谷

【アクセス】
東北道宇都宮ICから宇都宮方面に出て立体交差手前の側道へ。
立体交差下の信号を左折してその先の国道を通り越し1km弱先で田川を越えたらすぐに左折。
田圃の中の道になりますが道なりに進むと「この先行き止まり」の看板があります。かまわず直進すると農家の前でY字分岐となり左へ行けば田川沿いの堤防へ、右に行けば林道へ。
登山口は林道に入ってすぐ、農家の裏手を登ります。
【駐車地】 田川堤防手前に1,2台駐車可。
登山口付近にも1台駐車可。
【コース】
田川堤防駐車地 - 断崖下(偵察)
- 登山口(参道入口) - 御嶽山
- 林道 - 駐車地

全行程 1時間 初心者向き
【メモ】
石祠を見上げる
2016-3-5
登山口探索:

東北道からの位置関係はわかっているものの宇都宮北部はまったく馴染みもないので現地に行く経路など皆目わかりません。道路地図でもナビでもそこまで行けそうな道はなさそうです。とりあえずできるだけ近づいてみてそれから考えることにして宇都宮ICから一般道へ下りました。
地形図では田川左岸を走れば断崖下までは行けそうですし、うれしいことにそのあたりの山上に神社マークがあり破線も繋がっているのでもしかして登れる算段も付くかもしれません。多少の藪こぎくらいは厭いませんし、小さな冒険で楽しい半日となるかもしれません。
少しうろうろはしたもののどうにか近くまでは車を走らせることができ田川の堤防に突き当たったところで車を停めました。
前方には豪快な岩壁がのしかかるように立ち上がっています。それも田圃跡からいきなり垂直です。これっぽっちの傾斜もありません。まさに奇観です
見たところ岩質は大谷石のそれと同じ凝灰岩のようです。
その頂の先端に石祠が見えます。
もちろん直接登ることはできませんがどこかに踏み跡でもあるかもしれないと思い目を凝らしながら堤防上の道を先に歩いてみました。岩壁の先は一旦断崖となって高度を落としヒノキ林になっています。木々の隙間から頂上部が見えますので、藪を突いて頂上部に登ってから回り込めなくもなさそうです。ところが藪の縁にはイノシシわなの注意書きが何枚もひらひらしていてちょっと踏み込むのは危険のようです。
では、反対側からのルートを探してみようと車で来た道を今度は歩いて戻りました。

参道から御嶽神社へ:
農家の先を回り込むと林道が登って行きます。その林道の始まる地点から農家の裏手を登る小道がありました。どうやら頂上方向を目指していますので試しに登ってみたら階段が現れました。凝灰岩の岩盤を削って作った階段です。

    大谷石の岩盤を削って参道の階段に

      最初の石鳥居
頂上の境内 先端に石祠
階段を登り切ると山道となり緩やかに雑木やヒノキの林を歩くようになりすぐに石の鳥居をくぐります。これで間違いなく先ほど見上げた石祠に行けそうです。
石祠に比べて鳥居が立派すぎます。石祠とは別に本殿でもあるのかなと思いましたが、思った通り石鳥居からすぐに境内の平地に飛び出しました。右に社務所らしい建物、左に崩れかけた何か判別できない建物、その先に灯籠やら石碑やら狛犬やらが建っていました。
石碑を見ると御嶽山と彫られていますのでここが御嶽山、神社が御嶽神社ということのようです。
注連縄も今年の新春に新しくしたものではないようです。どうも既にここを守る人もいないようです。
さらに先を見ると露岩となって蟻の戸渡りのような先端に石祠があります。これが下から見上げた石祠です。御嶽神社の奥の院でしょうか。尾根の先端なのでその先は断崖です。当然ながら爽快な眺めです。
見下ろすと足元に田川が流れその先には富谷連峰、さらには古賀志山も見えます。
さて戻ろうかと思ったところで1台の軽トラックが登って来ました。林道経由で車でも来ることができるようです。
車の主の方としばらく話しましたが東日本大震災で被害を被った鎮守の復興に尽力している方でした。自らも軽トラックに機材を積んで実際に修理なども手がけているそうです。

林道から下山:
同じ道を戻るのも退屈だと思い林道経由で下山しました。ずっとヒノキの植林地ですがよく手入れが行き届いているので気持ちのよい林道です。
途中湿地帯が何カ所かありました。なだらかな丘陵地ですので湿地ができるようです。何か珍しい植生でもと思って覗いてみましたが低山のヒノキ林の中ですからたぶん夏は藪になるだけかもしれません。

狛犬


2018-1-13
最終処分場工事:
古賀志山に登った帰りに寄ってみました。林道が厳重に封鎖されて通行できなくなっていました。最終処分場の工事らしくたぶん今後は林道として復活することもなさそうです。
林道途中はよく手入れされたヒノキ植林地で何カ所か湿地があってちょっと気に入っていた風景でしたので少し残念ですが最終処分場が建設されるのでは仕方ありません。平凡で特に人を惹き付ける景観だったわけでもなかったし人の行き来もない袋小路のような場所で、なるほど処分場として目をつけられたのは当然かな。その道で苦労している関係者はさすがだなぁとへんなところに感心してしまいました。
登りにたどった石段道は健在ですので工事にかかわらず御嶽神社には行けます。
【便利帳】 コンビニ:近くにはありません。国道沿いだけです。
トイレ:なし

目次