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 男抱山338m

展望の優れた小さな岩峰は楽しさいっぱい
宇都宮北西部に位置する古賀志山を盟主とする山塊は低山ながら岩峰を連ねてなかなか楽しいコースを提供してくれます。また岩峰だけに足下からスッパリ切れ落ちてさながら空中にいるような爽快な展望が楽しめます。
その古賀志山塊の端っこに遠慮がちに頭をもたげているのが山塊でもっとも標高の低いピーク男抱山です。
鞍掛山に登る前に足慣らしのつもりでついでに登ったのですが、どうしてどうして、ついでに登っては失礼になりそうなとても楽しい山で、展望よし、岩稜よし、自然林よしの珠玉の低山でした。小さいながらいっぱしの古賀志の山の子分らしくあちこちに岩を張り出して、ちょっぴりスリリングな登降を愉しむことができました。
【日程】 2005年2月6日
【山域】 宇都宮
【天候】
【地図】 1/25000大谷
【アクセス】 国道293号が宇都宮北西を走るあたりにろまんちっく村があります。ここの駐車場に置かせて頂くのが安心ですが、さらに少し北に走って右に「おただき温泉」をやりすごすと左側の墓地の前に駐車地があります。駐車地脇には小さな登山口標識があります。(墓地の駐車場なのかもしれません。)
【駐車地】 4、5台くらい駐車可能です。いっぱいなら「ろまんちっく村」駐車場から数分歩くことになります。
【コース】 登山口 - (間違って林道を進んでしまって)廃棄物処理場 − 富士山 − 男抱山 − 金比羅様 − 登山口
実行程約1.5時間 一般向き

    男抱山より古賀志山方面

【メモ】 いきなり道を違える:
駐車場には我々の他に車が2台。あるガイドブックに駐車場はないとの記述があるためか、ろまんちっく村に車を置いてくるみなさんもいるようです。
駐車場脇に道標が2つ、道は墓地のすぐ脇と駐車場左手と2つあり、ちょっと迷った末、左の広い林道をとりました。これが大失敗、いっこうに山に登っていかず、とうとう産廃処理場に入り込んでしまいました。仕方なく戻り気味に分岐している道をたどりましたが、やがてその道も消えて杉と檜の荒れた植林地をガサゴソする羽目に。一帯はシダとシラカシの幼樹が林床を形成した典型的な人手を離れた人工林の姿です。いずれ杉や檜が枯死した後に広葉常緑樹林となるまでの移行期のようです。
偵察に藪を突いて登った仲間が登山道を見つけて声をかけてきたのでやっと尾根道に合流できました。
こちらのルートは予定していたのとは逆に先ず双耳峰の西のピーク富士山に登りつきます。

小さいながらなかなかの展望:
篠井連峰と高原山を望む(撮影あまな氏)
富士山は頂上部が大岩になっていて、古賀志山の展望が眼前に広がっています。また南東方向には宇都宮方面や遠く筑波山、加波山が見通せます。そしてすぐ隣には双耳峰の東のピーク男抱山がほぼ目の高さでひょこんと頭をもたげています。こちらも同じように大岩の頂上です。
いったん急下降で鞍部の峠に下り立ち(ここには左右に踏み跡が交差して、ともに下山路として使えるそうです。)わずかな急登で大岩に出くわします。ルートははっきりしており、難なく大岩のてっぺんに登ることができます。こちらも富士山同様の展望が得られ、なかなか気持ちの良いピークです。標高が低いため、広大な展望とはいきませんが、眼の下に小川や林、田圃や人家、あるいは芝焼きの煙やおりしも出動した消防車のサイレンなど郊外の生活圏を見下ろすというのもまた楽しいものです。
大岩の直下には小さな石祠がありこれが男抱神社です。名前から想像できるとおり縁結びの神様とか。ただし男性には御利益ないらしいです。
岩のピークからの下山は最初こそ岩を縫う急な道ですが、それもあっという間に鳥居を経て、富士山への道と合すると平坦な道となり、駐車地まではほんのわずかです。
そこから私たちはさらに鞍掛山に登ろうと車を走らせました。
【便利帳】 トイレ:山中にはなし。ろまんちっく村で済ましておくことをお勧めします。
コンビニ:鹿沼方面から来れば田野町に。
【寄り道】 ろまんちっく村。温泉、温室、地ビール、地元野菜と盛りだくさん。ここのビールは絶対オススメ。スペアリブもおいしいです。
【収穫】(^_^; 51片 240g