【メモ】 |
(2002年1月6日)
スタートはトンネル脇から:
トンネルの足利側、田沼側双方から登れますが、駐車地の関係から田沼側が便利です。それに田沼側からなら須花湿原を通ることができます。冬なのでただのぬかるみみたいですが、晩夏にはサワギキョウなどの花が見られるということです。また明治トンネルを見るには田沼側の遊歩道を200mほど歩くのでその点でもこちら側が便利です。
トンネル脇から北にわずか登ると大正トンネルがあります。3年ほど前に来たときにはまだ通ることができましたが今はフェンスで囲われて外から覗くしかありません。
さらに大正トンネル脇を右に登る登山道が取り付き点になります。歩き始めにいろいろなポイントがあってなかなか忙しいコースです。まずはやや急登があってすぐに須花湿原。柵に囲まれたごく小さな湿地ですがサワギキョウが咲くということです。そこからすぐ上が須花峠、足利北部の展望が開けています。そのすぐ上が鎧地蔵尊跡。わずか登って名草山258m。下ってそこが江保地坂、かつての峠です。
ここからやっと落ち着いた道となりますが、雑木林もやや荒れた感じで緩い傾斜の通過点といったところです。小さな標識に野鳥の尾根ととってつけたような名前が付いていました。
わずかな距離ですが展望尾根は快適:
浅間屏風岩
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しばしの急登を頑張ると目の前に大岩が現れて2本のヤマザクラがその岩をえぐるように根を張っています。浅間屏風岩と岩割り桜です。ここから一気に展望が広がります。それまでちょっと魅力の薄い尾根歩きだっただけここの展望は爽快です。南斜面が山火事に遭ったらしく黒こげの立木が目立っていました。北側の展望は木の間隠れになりますがそれでも安蘇の山並みが見渡せます。これに対し南側の展望は広闊です。足利東部の山塊・大小山、大坊山、山王山、寺久保山などが意外な広がりで重なって、その向こうには関東平野が広がり、地平線に東京のビル群が浮かんでいました。秩父山塊の上には真っ白な富士山。いわば200kmの展望です。
石祠とベンチのある頂上見晴台でゆっくりお昼にしました。
下山路は整備されているもののけっこう急坂:
下山路は段々や手すりなどもあり整備しすぎなくらいですが、落ち葉に埋もれて滑りやすく案外難儀しました。
ここも登り同様次々いろいろなポイントがあって忙しい道です。まず展望のない不動展望台。お不動様が祀ってあります。そのすぐ下には子育て観音、さらに桜沢公園分岐(以前下りましたが公園と言うほどののもではありませんでした。)、平成坂、無量寺跡と続きます。いずれもちょっとしたポイント程度のものです。最後に須花公園に下りつきますが、ここは無数の庚申塔が立ち並んでちょっと壮観です。阿弥陀堂、鐘撞堂、安政の井戸などもあります。またつつじ、あじさいがたくさん植えられていて花時期は艶やかです。
左手すぐ下にはお蕎麦がおいしい須花憩い館がありますが、お正月でお休みでした。
締めくくりは明治トンネル:
県道をトンネルまで戻ることになりますが、一部農道が平行に通っていますのでこちらをゆっくり歩きました。小薮にはコガラ、ヤマガラなどがたくさん遊んでいて、双眼鏡片手に楽しい帰り道となりました。
トンネル手前左手の遊歩道を200mほど歩くと明治トンネルがあります。今は柵で通行止めとなって外から覗くしかありませんが、これを目の前にすると誰しもよくぞ手掘りでこれを造ったものだと感動的な気分になるはず。
須花峠 明治以前はここを越えた |
明治トンネル 小さく出口が見える |
大正トンネル 最近まで通れた |
昭和トンネル |
(2007年2月11日)
須花湿原のザゼンソウ:
点々とザゼンソウの咲く須花湿原 |
須花湿原にザゼンソウが咲いていました。ちょうど見頃でした。
昔からここにあったかな? 誰かが植えちゃったんじゃないの? そんな疑念がふっとよぎりました。
地元の植物に関して著名な先生にお伺いしたところところ、これは20年ほど前に地元でミズバショウとともに植栽したものだそうです。ミズバショウは残らなかったようですがザゼンソウは今も春に花を咲かせているのですね。
今では自然の中に余所から持ってきた植物を移植するのは愚行と言うほかありませんが、当時はまだここはハイカーさえ来ないような所でしたから、たぶん地元になにか誇れるものをと思って植えたか、あるいは地元の楽しみとして植えたものなのでしょう。 |