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縞枯山 茶臼山 しまがれやま2403m ちゃうすやま2384m

深い針葉樹林を登った先から中部山岳を一望
これまであまり馴染みのなかった北八ヶ岳ですが、今年白駒池を歩いてからすっかり気に入ってしまいました。なんと言ってもシラビソ、オオシラビソ、コメツガなどの針葉樹とその林床を覆う苔の風情が好ましく、また危険なところも少なく急登もあまりないのがこの頃はうれしいですね。
今回は前回登り残してしまった茶臼山へ縞枯山から登ろうというものです。もちろん縞枯山へは楽ちんなロープウェイで。(^_^;
快晴の元、ロープウェイ山頂駅を出発したのですが縞枯山に登り着いたらあっという間に雲に覆われて縞枯山展望台からの展望は空振りになってしまいました。しかし、気落ちしながら茶臼山へ登り返したと同時に一気に雲がとれて目の前に中部山岳が一望といううれしい急展開、なんと遠く劔岳まで見通すことができました。


         縞枯山の縞枯れ現象
         茶臼山頂上 中景に八ヶ岳、遠景に南アルプス
【日程】 2013年9月28日
【山域】 北八ヶ岳
【天候】 快晴/曇り/快晴
【地形図】  1/25000蓼科、蓼科山
昭文社山と高原地図 八ヶ岳
【アクセス】 佐久南ICから国道142へ。望月で県道152、または蓼科で県道40へ左折して蓼科牧場、女神湖を過ぎ白樺高原で蓼科温泉方向へ直進。(2013/09現在工事中で迂回)
ピラタスの丘の先でロープウェイの案内に従って左折。
【駐車地】 ロープウェイ山麓駅前に大駐車場
【コース】
山頂駅 - 坪庭 - 雨池峠 - 縞枯山 - 展望台
- 五辻分岐 - 茶臼山 - 五辻分岐 - 五辻
- 山頂駅

初心者向き
【メモ】
雨池山、三ツ岳を背に縞枯山荘
一気に2233m:
北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅は標高2233m、南アルプスや八ヶ岳の展望が広がっています。
目の前が坪庭で、観光客に混じって溶岩台地に矮性の樹木が配置された庭園のような景観を楽しみながら遊歩道を半周します。見上げれば北横岳が堂々とした姿で構えています。
遊歩道は雨池峠へ向かう登山道に下り立ち、右にたどれば山頂駅に戻りますが、縞枯山に向かうには右に折れて木道が整備された平坦道をなだらかに登ります。坪庭遊歩道とは違って比較的静かな道です。
やがて草原(八丁平)になると左に縞枯山荘を見て、さらに木道をたどると登山道が十字路となっている雨池峠に着きます。直進すると雨池、左に登れば雨池山を経て三ツ岩へ、右に折れて登ると縞枯山です。
縞枯山の登路は今日のコース一番の登りですが、それでも標高差150mあまりしかありません。ほんとうになだらかで優しい北八ヶ岳です。
シラビソの中を一登りで縞枯山頂上、樹林に囲まれた通過点のような山頂で山名板がなければ通過してしまいそうです。ここで左に折れて平坦尾根のような山頂部を東進し、さらに右に折れて下降する直前で案内に従って平坦な登山道を進むと展望地があります。大岩の折り重なった登りにくい小ピークです。本来ここから大展望が広がっているらしいのですが、あいにく縞枯山登路のあたりから急に雲に覆われてしまい、この展望地では周囲の山さえまったく見えなくなってしまいました。少し粘ってみたものの晴れる気配もないので諦めて茶臼山へと下山にかかりました。

穂高岳、槍ヶ岳
茶臼山:
縞枯山の下りはあっという間に平坦地まで下り立つことができます。降りきったところが五辻への分岐で、帰路はここから下ります。
茶臼山への登りはやや急なものの100mにも満たないですぐに平坦な山頂部の一角にたどり着き、そこで麦草峠からの道を併せます。ここで右に折れてほんのわずかで頂上展望地です。登り着くとほぼ同時に一気に雲がとれて素晴らしい展望が広がりました。こんな劇的な景観にはそうそう会えるものではありません。
南には八ヶ岳と南アルプス、八ヶ岳はほぼ全山が、南アルプスは北岳、甲斐駒ヶ岳と仙丈岳が見通せます。残念ながら日本の第1の高峰富士山は北八ヶ岳中山に阻まれて見ることはできません。
そこから右に中央アルプス、御嶽、乗鞍岳と並び、さらに穂高連峰と大キレットを経て槍ヶ岳の穂先がツン天を突いています。常念、大天井、水晶岳と徐々に遠望となりなんと遠く劔岳まで届く眺めが広がっていました。
展望図と首っ引きで眺めたら日本の標高順に20座のうちなんと北岳、奥穂高岳、間ノ岳、槍ヶ岳、涸沢岳、北穂高岳、大喰岳、前穂高岳、中岳、御嶽山、農鳥岳、南岳、仙丈ヶ岳、乗鞍岳、立山の15座を見ることができました。
また近景も見上げるような蓼科山をはじめ霧ヶ峰、美ヶ原なども山小屋や建造物さえくっきり見通せました。
登り着いた時には旅行会社のツアーで山頂一帯は人でいっぱいでしたが、彼らが下山すると私たちだけの静かな山頂になりました。こんな大展望を独り占め、なんという至福のひとときでしょう。
去りがたい山頂ですが、帰路の時間も考えて下山にかかりました。
縞枯れ現象の森を通過(縞枯山)

五辻付近から縞枯山
周回下山路:
縞枯山の登り返しを避けようと五辻に下山して山頂駅へ戻る周回コースをとりましたが、これが曲者で五辻まで150mほど下ってそこから山頂駅まで100mほど登ることになりました。標高差で言うと往路を戻っても同じことでした。いずれも急な登降もないのでどちらでも同じようなものですが、縞枯山荘でゆっくりコーヒーでも飲んでから帰ればまた楽しかったかも知れません。
五辻までは緩やかな下りで、すでに花期が終わったコバイケイソウやトリカブトなどの花柄がたくさんありました。花の時期に歩けば楽しいかも知れません。
五辻は笹原の気分の良い平坦地で縞枯れ現象がもっとも典型的な縞枯山南面を真正面から見ることができます。
そこからダラダラと木道の登りが続き、この登りは山頂駅直前まで続きます。
山頂駅直前は開けた笹原で真正面に北横岳を見上げることができます。


   五辻付近から北横岳

  山頂駅手前の草原から北横岳
【便利帳】 トイレ:山頂駅
【収穫】(^_^;  54片 200g

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