【メモ】 |
小振りながら急峻なピークを連ねる篠井連峰:
東北道宇都宮IC付近から左手前方に小振りながら鋭角の頭を持ち上げているいくつかのピークが気になります。篠井連峰です。ガイドブックなどではその右(東)に続くなだらかな丘陵の富屋連峰と一緒にして篠井富屋連峰としているものが多いようです。
山域として便宜上鹿沼の山として括りましたが、鹿沼と言うにはちょっと無理があるかもしれません。前日光もちょっと違う気がしますので古賀志と一緒にして宇都宮の山とするべきなのでしょうか。
今回は子どものもり駐車地から周回するため榛名山、男山、本山の篠井連峰だけを歩いて来ました。
1kmほど車道を歩くと左手から車道を合わせるY字路となります。そのすぐ先が入山点です。人家の脇を抜けて杉林に入りしばらくはあまり見所もない道を坦々と登ります。男山へ直登する道を分けて右折すると徐々に雑木が多くなり、沢状の樹種の多い急坂を登ると尾根に出ます。まずは右手の榛名山へ。
日光の大展望が赤松とマッチしてなかなか風情ある榛名山:
露岩の尾根をわずかに上ると赤松の大木が多い榛名山頂上です。ここまで登山口から約1時間。
石祠の周囲の赤松には梵天の竹が結わえ付けられています。祭りは壮観かもしれません。あたりに梵天の幣が雨で落ちて紙くずだらけ。(^^;
頂上の西端からは日光連山が間近にどでんと並んで見えます。雪を戴いて迫力ある大景観です。頂上部は赤松が被っていますが、大木なのであまり邪魔にはなりません。却って枝振りの良い被写体となって好都合なくらいです。
尾根に出た地点まで戻りさらに尾根を進むと男山分岐、左に取ると一投足で男山頂上。榛名山よりわずかに木々に遮られるものの、こちらは高原山が見通せます。
本山、大展望:
本山より高原山
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男山からわずかに縦走路に戻り急な下りこなすと今度は登り返しがふくらはぎが伸びっぱなしのような直線登りとなります。あたりは美しい広葉樹林で、その樹種が多いのが特徴で、樹木図鑑でも片手に登れば楽しいかもしれません。ただし、とにかく急峻なので図鑑片手にのんびりというわけにはいきません。
右に縦走路を分けるとすぐに尾根に出て左にコースを取れば待望の本山山頂。思わず歓声をあげる大展望です。
真正面に表日光連山が視界いっぱいに拡がっています。湖南岸の半月山や社山も手に取るようです。その左には前日光、足尾山塊、安蘇山塊、近くは鹿沼の山々と古賀志山群、右には帝釈山群、高原山、男鹿山塊、那須、さらには那須野が原を隔てて八溝山も霞んで見えます。帝釈山群の隙間からは純白に輝く会津駒も顔を覗かせています。
ちなみに本山の読み方ですが、山頂で会った地元の少女の話では地元では「もとやま」とも「ほんざん」とも呼ぶと言うことでした。(一方、後日、別の山で仲間が宇都宮のハイカーに聞いた話では正式には「もとやま」だとの話でしたし、下野新聞社による栃木百名山でも「もとやま」としてあります。サイト検索してみるとどちらの読み方を採っているものもあり、半々という印象でした。)
下山は道が交錯してちょっとわかりにくい:
コース全体、道標が古く破損しているものが多いのであまり信用なりません。まずは本山から少し戻り尾根をはずれてすぐ左に分岐します。そのまま岩場などもある尾根道をたどるやがて杉林となって左に戻るように別れる飯盛山への縦走路を見送ります。ここからは広い作業道で右側は杉の品種が表示してある見本林となっています。私たちには十把一絡げで杉の木ですが、林業者にとっては大切な品種の区別なんでしょうね。杉にも色々あるもんだと認識を新たにしました。
道はそのまま舗装林道に変わります。私たちは舗装道路を避けて旧林道を歩きましたが結局は舗装道路に出てしまいました。そのまま舗装道を下っていくと下篠井に出てしまうようです。注意していると子どものもり方向への案内標識がありますからこれに従って右折するとすぐに子どものもりに出ます。これを突っ切って駐車場まではわずか。
子どものもりは立派な野外活動施設で「宇都宮冒険活動センター」が正式名称のようです。しかし冒険と言うにはちょっと整備しすぎの感があります。なんとテン場が板敷き、今どきのガキは汚れるのが嫌いか。
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