【メモ】 |
美しい桜川の沢を登る:
コチャルメソウ
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新緑に包まれた桜川は足を濡らすこともなく気楽にたどれる小沢で、コチャルメソ
新緑の桜川源流(2002-4-28)
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ウ、すみれ、カタクリなど春の花とミソサザイ、シジュウカラ、ツツドリなど野鳥のさえずりのにぎやかな楽しい道です。
鹿の足跡と糞が至る所にあり、またクマの爪跡と柳の新芽を食うために枝をへし折った痕などもあってここがほとんど人の入ることのない野生の領域だということが嬉しい気分にさせてくれます。クマさん、いきなり出て来ないようにね。
沢は二俣が3カ所あって、左、左、右と取ればやがて家の串越えの旧い道が右上に現れてほどなく峠跡にたどり着きます。かなりの高度を稼ぐのですが、たのしい小沢ですから疲れることもありません。
(’02−4−21追記)
ルート取りは二俣では必ず本流を辿るようにします。どちらが本流か迷う二俣が3カ所ありますが、ルートは左、左、右です。
特に2番目の二俣を間違うと田沢奥山直下で大きなガレにぶつかってしまいますので注意が必要です。
尾根直下では右上に旧道跡が見いだせますのでこれを歩くようにします。そのまま沢を突っ込んでも行けないこともありませんが、とんでもない急斜面になります。
なお、林道の途中から尾根通しの林道(遮断機あり)がかなりの高度まで登っていて、この林道をたぶんそのまま尾根通しに続いているらしい踏み跡があります。田沢奥山頂上直下にアンテナができていたのでこのための道かと思われます。このルートなら案外簡単に頂上を踏めるかも知れません。(未踏査) ただし桜沢の沢をカットしては魅力が半減ですからぜひとも沢から登って頂きたいものです。(以上追記)
おおらかな家の串散策:
笹に埋もれた家の串越えの道が峠を越えていきます。かつて渡良瀬筋と片品筋とどんな往来があったのでしょうか。
ここから尾根通しに田沢奥山へ。山頂一帯はつつじの純林ですがどうやら南面はミツバツツジのようで、花には早いようでした。アカヤシオは西斜面に巨木が拡がっています。ただ花付きはあまりかんばしくなくて一面を飾るほどではありませんでした。
見上げる袈裟丸はあいにく雲の中です。5月の中下旬には斜面がアカヤシオで染まるはずですが双眼鏡を覗いてもまだ春の気配は感じられません。
ぶらぶらと家の串の高原情緒を楽しみながらあたりを散策しました。カヤト、笹原、ヤマザクラの大木や松の巨木、きれいな林床の樹林帯、鹿のぬた場となっている田沢川源頭の最初の一筋の流れ、どれもこれも、ほんとうに家の串はいいところです。こんな素晴らしい場所を我々だけが独り占めしているうれしさ。
鉄塔展望地:
家の串越えに戻り村界尾根をわずかにたどると送電鉄塔の展望地です。眼前に小中川一帯、背後に赤城山と栗生山方面が大きく見通せます。
ここから見る1215.6m峰はなかなか大きく、点々とアカヤシオが斜面を染めています。さらに南西に延びる支尾根には斜面全体をがピンクに染めて大群落が拡がっているはありませんか。
小休止して(ビールで勢いをつけて)その群落帯を目指しました。
遠望したとおりのすさまじいほどの群落:
村界尾根はところどころヤブがうるさいもののまあまあの道が残っており、鹿道となっているせいでけっこう歩きよい印象でした。たぶん鹿道でしょう、1215.6m峰を捲く水平道があったのでラクチンな方を取ってそのままアカヤシオの尾根に。
このあたりの尾根はちょっと複雑に走っているようです。村界尾根を目指すなら頂上から大きく方向を東に変えることになりますので水平道をとると田沢川源頭支尾根に大きくコースを取り違えることになります。
捲き道から支尾根に出るあたりからアカヤシオが始まりました。頂上から南西に延びる支尾根、さらにその途中から北西に分かれる枝尾根が群落帯です。共に北斜面に群生しています。これほどの群落は見たことがありません。袈裟丸山のアカヤシオは群落の大きさからいってあれほどのものはありませんが、ここはその面積こそ及ばないものの個体の密度といい、樹齢といい(巨木と言っていいですね。)また自生する地勢の雰囲気といい、はるかに袈裟丸に勝るという印象でした。
ピンクに染まりながらビールとワインをいただき至福のひとときをすごしました。
1215.6m峰を経て下山:
一応頂上を踏むのもお作法ですから道のない急登を強いられながら三角点に触れて来ました。逆に頂上からアカヤシオ群落帯へ行こうとすると顕著な尾根筋もなく道もないのでちょっとルートを誤りやすいかなとも思います。
頂上一帯もアカヤシオが群生していました。
送電鉄塔まで戻り、あとは巡視路を下って難なく林道終点に降り立ちました。
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