鈴ヶ岳(新坂平から) すずがたけ 1564.7m
かつての展望峰も樹林に覆われて
赤城山群の北西に派生する鋭峰鈴ヶ岳、かつてはその鋭く天を突く山容から想像できるように上州の大半を一望できる展望峰でした。山頂に折り重なる大岩に腰を下ろしてその大展望を楽しんだものです。しかし近年山頂の樹林が生育して落葉期以外は樹林の隙間から周囲を覗く程度となってしまい、展望峰と言うよりむしろ春のツツジや秋の紅葉を楽しむ山に変わってきたようです。
とはいえ、今も鍬柄岳や途中何カ所かある展望地からは爽快な展望が得られ赤城山群の山深さを実感できます。
関連ページ 鈴ヶ岳http://www.kimurass.co.jp/suzugatake.htm
鈴ヶ岳頂上 鈴ヶ岳山神、赤城山大神、愛宕山神
黒檜山 大沼
【日程】 2016年6月26日 【山域】 赤城 【天候】 晴
【アクセス】 前橋から赤城旧有料道路で新坂平(しんさかだいら)まで。
国道17号バイパス(上武道路)終点(2016年現在。延伸中。)で右に赤城山方面へ向かうと大鳥居を経て赤城道路へと繋がります。国道17号の工事が進む将来は途中から折れることになりますがたぶん赤城山方向の案内ができるはずです。【駐車地】
赤城道路を登り切った峠に2箇所。さらにその先の赤城総合案内所にも。
鈴ヶ岳登山には手前の駐車場が便利です。
【コース】
新坂平 - 尾根 - 鍬柄峠 - 鍬柄岳 - 大タワ
鈴ヶ岳(往復)
全行程 3時間 一般〜初心者向き(岩場あり)
【メモ】
しっとりとした樹林の道:
小黒檜山と遠景の皇海山
新坂平駐車場の向かい側が鈴ヶ岳登山口です。目の前には白樺牧場が広がっていて牧場内には点々レンゲツツジが生育していますがもう既に花期は過ぎてしまっていて、今はウマノアシガタの黄色の花が咲いています。
登山道は樹林の中を尾根をめがけて一気に登っていきますがこのあたりでは道形が乱れていくつも枝分かれしています。どれを登っても尾根道に出ますので心配は要りません。
尾根に出たら右にコースをとってあとは小さな登降を繰り返して鈴ヶ岳を目指します。
尾根の前半はかつてはカヤトの尾根で展望が広がっていたのですが最近は樹林の道になっています。それでも何カ所か展望が得られるポイントもあり、牧場の粋な計らいで牧柵を展望地のために折れ曲がった形にしているところもあります。黒檜山、地蔵岳、荒山、鍋割山など赤城山群の意外な大きさに圧倒されます。
鍬柄岳から大タワを経て鈴ヶ岳へ:
鈴ヶ岳手前の急登
鍬柄峠は名ばかりの峠で樹林の中の鞍部に過ぎません。かつては峠だった痕跡の踏み跡が西に下って行きますがすぐに藪に隠れてしまいます。赤城の外輪山を歩くとあちこちでこのようなかつての峠道に出くわします。どれも赤城神社への参拝道だったはずで、ここもそんな参拝者の通った峠だったのでしょうか。そう思うとただの樹林内の鞍部もそれなりに意味のある場所に思えます。
鍬柄峠からやや大登をこなすと鍬柄岳です。鈴ヶ岳の展望が期待出来なくなった最近ではコース随一の展望地です。天候に恵まれれば遠く尾瀬方面まで見えるはずですがあいにく雲に隠れてしまって足尾までの展望でした。
鍬柄岳からは大きく下ります。ここまで来ると林床の笹が繁茂したざわついた樹林から下草の少ないすっきりとした樹林に変わります。積雪のせいでしょうか。
下りきった峠が大タワで、右に折れれば林道まで下ってから赤城キャンプ場や五輪尾根、大沼方面へ、左に下れば南回りでキャンプ場へと繋がっています。
鈴ヶ岳へはそのまま尾根通しに登りますがここからはほぼ独立峰の登りという感じでひたすら上を目指します。何カ所か展望地もありまた大岩を縫って登る箇所もあってこのコースではもっとも変化のある登りと言えます。
鈴ヶ岳:
子持山
最後に傾斜が緩むと頂上に飛び出します。いくつも石塔が林立していますが主神は鈴ヶ岳山神でその脇に赤城山大神、愛宕山神が並んでいます。周囲にもいくつも石塔があり信仰の名残が色濃く漂っています。
頂上周囲は樹林に囲まれてかつての展望はなくちょっと残念です。展望の得られる地点でもないかと先まで足を延ばしてみましたがすぐに藪に阻まれました。
唯一赤城山大神の前の大岩から樹林の隙間に沼田方面が見えますがほんの断片的な展望でしかありません。
帰路はそのまま往路を戻りました。
鍬柄岳から荒山、鍋割山
磐梯山の花(クリックで拡大)
アヤメ
クサタチバナ
ミヤマキンバイ
ニガナ【便利帳】 コンビニ:大鳥居付近に2店、畜産試験場上に1店
トイレ:新坂平赤城山総合案内所【収穫】(^_^; 19片 100g