高旗山968m郡山の西に横たわる安積山塊の1等三角点峰
ずっと気になっていた安積山塊の1等三角点峰、高旗山に登ってきました。
季節的に遅かったようで、もう緑も出きって春の花もおおかたは終わりちょっとうっとうしい感じでした。でも林道脇には タニウツギが咲き誇り、よく整備された参道はハルゼミの大合唱で、初夏の低山特有の物憂い雰囲気を楽しんできました。
ただ、これ一山のために関東から出かけるのはなんだかもったいなくて、できればちょっと忙しいですが隣の大将旗山〜額 取山とハシゴして比較しながら登るのもいいかも知れません。
山麓・逢瀬から見る端正な高旗山
晴れ
【日程】 2000年6月2日 【山域】 安積山塊 【天候】 晴れ
【アクセス】 郡山南ICを出てからちょっとわかりにくいですが、三森トンネルを越えて湖南(猪苗代湖)に向かう県道郡山湖南線に出て、途中に源田温泉入り口の看板があります。ここを左折、源田温泉脇を通り過ぎて林道をそのまま登れば左手に登山口。 【駐車地】 登山口に2,3台 その手前にも2,3台可。 【コース】 郡山南IC=源田温泉=登山口−手水処−高旗鉱山分岐−頂上
登り1時間 下り30分 ファミリー向き
【メモ】 登山口まで:
東北道で郡山に近づくと、左前方に端正な姿で立つ円錐形のピークと、その右に横たわると2つの高みをもったなだらかな峰が目立ちます。これらの山群はその標高とは似つかわしくない高度感で突然目の前に現れるのですが、共に低山ながら東北の脊梁の一角をなし、登ってみればその印象通りの大展望を我が物にできます。前者が1等三角点峰・高旗山、後者が大将旗山・額取山です。
タニウツギ(拡大)
いずれも林道がかなりの標高まで引っ張り上げてくれるので、誰でも登れ、地元ではなかなか人気の山です。
高旗山に向かって源田温泉を通り過ぎると林道は未舗装となりたくさんのタニウツギが咲き乱れていました。山菜の季節も過ぎてのウィークディとあって通る車もありません。やがて左手に案内板が立った登山口に着きます。
ハルゼミとツツドリの大合唱:
頂上の本宮への参道とあってよく踏まれた道で、100m毎に標識があって良い目安になっています。新緑の季節も終わりちょっと緑が鬱陶しいくらいですが、イヌブナ、カエデ、コナラ、ミズナラなどの雑木林が続き、これがあと半月早い新緑の時期ならさぞかし美しい林でしょう。
ハルゼミの大合唱です。ギョエッ、ギョエッとかわいくない声で鳴くのとシィェーシィェーと鳴く聞き慣れたのとどうも2種類いるらしく、それらが一斉に声を張り上げてうるさいくらいです。
中腹の樹林がやや深くなる頃から今度はツツドリがあっちこっちで鳴いて、いかにも初夏の山の雰囲気です。
ギンラン(拡大)
ヤマツツジとドウダンツツジ:
サラサドウダン(拡大)
隣の大将旗山の山を染めるほどのツツジには及びませんが、参道脇はヤマツツジが見頃でした。登りでは見上げないとなかなか気付きませんが、サラサドウダンの大木が多く、それらもちょうど満開でした。頂上直下ではミツバツツジの花びらが落ちていましたので、時期が合えばそれもきれいかも知れません。
頂上の展望:
鳥居が現れるとほどなく頂上。
北西に猪苗代湖が見えます。安達太良山と磐梯山がやはり目立ちます。西には布引山の準平原とすっくと立つ二岐山、東には霞む阿武隈山群、1等三角点に恥じない展望です。ただ、周囲の木々が延びて阿武隈や安積盆地の展望がいま一つになっているのがとても残念でした。
小さな祠の前は芝草の平地で、ゆっくり休むには格好です。老夫婦のハイカーがお二人、お弁当を広げていました。仕事はリタイアしてもこうしてウィークディの静かな山行を楽しめればどんなにか幸せでしょう。
周回コースを取ろうとそのまま踏み跡をたどってみましたが、けっこう藪が被さって難儀しそうなので戻ってまた往路を下山しました。【寄り道】 源田温泉は入浴だけも可とのことです。
【便利帳】 トイレ :なし。