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鷹取岩(奥久慈岩稜) たかとりいわ(おくくじがんりょう) 466m

岩上からは天空にいるような大パノラマ

2009-12-6(こちら)
奥久慈男体山を主峰として袋田の滝から鷹取岩まで延々と続く断崖地形。岩上からは箱庭のような山村風景やゆったりと流れる久慈川、なだらかに続く茨城栃木県境の山々、さらに遠く日光連山など素晴らしい展望を満喫できます。
雨上がりの初冬の一日、大展望と遅い紅葉とちょっとしたスリル感を楽しんできました。

2018-11-18(こちら)
紅葉を期待して再訪です。今年の天候はどうやら紅葉向きではないようでどこの山も色づきがさえません。この奥久慈も例外ではないようで、入山点から稜線に出るまで、さらに稜線歩きのルートもどうもぱっとしませんでした。ところが終盤の櫛が峰巻き道から大円地越に至る樹林帯で真っ赤に染まるモミジ帯に出会うことができました。

関連ページ 奥久慈男体山 http://www.kimurass.co.jp/kujinantai.htm


         鷹取岩から手前入道岩、右奥男体山、左奥長福山

          色づいたモミジ

          鷹取岩から見おろす山村風景
【日程】 1998年12月12日
2009年12月6日(こちら)
2018年11月18日(こちら)
【山域】 奥久慈
【天候】 2009-12-6 快晴
2018-11-18 晴
【地図】 1/25000大中宿

【アクセス】 常磐道那珂ICから国道118で大宮経由で大子町西金へ。西金大橋の先で右折して湯沢温泉を通り(温泉前は直進)古分屋敷(こぶやしき)まで。要所に男体山への案内板がありますから。
古分屋敷では峠を越えるような地点で右へ別れます。50mほどで左にトイレ、右に駐車場。
【駐車地】
数台分。
満車なら大円地(だいえんち)方向に進むと何カ所か駐車地があります。

【コース】 古分屋敷 − 最奥農家 - 稜線 - 入道岩 - 鷹取岩 - (戻る)−小草越−大円地越−大円地−古分屋敷
実行程約3.5時間 一般向き(絶壁に沿った道ですから注意の上にも注意を)
【メモ】
2009-12-6 
判りにくい入山点:

駐車場から車道を進むと最奥のお宅に入ってしまいます。入口に車両進入禁止の立て札があります。
最奥のお宅で伺ったところ、その前のお宅と最奥のお宅の間から回り込む道がありましたが、私たちはそのまま最奥のお宅の庭先を通らしていただきました。裏側を通る道を進むにしても二番目のお宅の庭先を通らなくてはなりませんので一声掛けていきましょう。
すぐに山畑の中の道となり斜めに畑の中を登っていきます。すぐに爽快な眺めが広がります。
稜線まで:
入山点は判りにくかったのですが山道になるとはっきりした歩きやすい道が続きます。
小さな小尾根を越えて断崖下をしばらくたどるようななだらかな道が続き、もう一度尾根を回り込むと前方に特徴ある入道岩を見上げ、いよいよ急登となります。一部固定ロープの張られた岩場もありますので注意が必要です。
最後に急な一登りで稜線の鞍部に飛び出します。

気持ちの良い登山道:
稜線を南に登り一コブ越えてさらに急な登りで入道岩のピークです。足下に入道岩が見えます。
大岩があって上に登ると爽快な眺めが広がっています。前方南隣は目指す鷹取岩、振り返ると男体山、そして東側は眼下に久慈川や古分屋敷一帯の山村風景が広がり、その先に茨城栃木県境の山々、さらに遠く日光連山、筑波山なども見通せます。
入道岩・展望ピークに立つ
 
一旦大下りして鎖場を登り返すと鷹取岩。先ほどの隣の展望ピークにひけをとらない素晴らしい展望に加え、入道岩が目の前ににょっきり立っています。
いつまでも見飽きない景観です。
ほどよい広さもあって展望も抜群なのでここで大休止としました。

大円地越までの断崖上の道:
先ほど尾根に登り着いた鞍部まで返して、そこから今度は断崖上の尾根伝いに大円地越までの縦走です。
一部檜林を通ることもありますが概ね断崖上の道となっています。断崖の縁は笹や灌木に覆われてはいますが転んだりしたらなんの役にも立ちそうになく考えると怖い道です。
それぞれのピークは小振りながらけっこう激しい登降を繰り返し思ったより消耗します。
不思議なことにこんな頂稜というのに右側(東)すぐ下にずっとナメ沢が並行して流れています。地形図を見るとなるほど断崖と並行した方向に凹地があってそれが沢となっています。左側は断崖絶壁というのに右側は緩やかな起伏の優しい地形でなんとも不思議です。この尾根はむしろ山の高みというより台地状の200mほどの段差という方が相応しいようです。
縦走路は時々ピークを越えますがどれも爽快な展望峰です。見る方向が微妙に変わるのでそれぞれで楽しめます。
笹に覆われた鞍部に小草越を示す案内板があり、東に古分屋敷、西に安寺、そのまま進むと大円地越を指し示しています。しかし古分屋敷方向への道は笹が覆い被さってとても歩ける様子はありません。安寺方向へは道形が割合はっきりしてはいますが、その先は怪しい感じがします。
一旦大下りして鎖場を登り返すと鷹取岩。先ほどの隣の展望ピークにひけをとらない素晴らしい展望に加え、入道岩が目の前ににょっきり立っています。
いつまでも見飽きない景観です。
ほどよい広さもあって展望も抜群なのでここで大休止としました。

下山路の紅葉
大円地越までの断崖上の道:
先ほど尾根に登り着いた鞍部まで返して、そこから今度は断崖上の尾根伝いに大円地越までの縦走です。
一部檜林を通ることもありますが概ね断崖上の道となっています。断崖の縁は笹や灌木に覆われてはいますが転んだりしたらなんの役にも立ちそうになく考えると怖い道です。
それぞれのピークは小振りながらけっこう激しい登降を繰り返し思ったより消耗します。
不思議なことにこんな頂稜というのに右側(東)すぐ下にずっとナメ沢が並行して流れています。地形図を見るとなるほど断崖と並行した方向に凹地があってそれが沢となっています。左側は断崖絶壁というのに右側は緩やかな起伏の優しい地形でなんとも不思議です。この尾根はむしろ山の高みというより台地状の200mほどの段差という方が相応しいようです。
縦走路は時々ピークを越えますがどれも爽快な展望峰です。見る方向が微妙に変わるのでそれぞれで楽しめます。
笹に覆われた鞍部に小草越を示す案内板があり、東に古分屋敷、西に安寺、そのまま進むと大円地越を指し示しています。しかし古分屋敷方向への道は笹が覆い被さってとても歩ける様子はありません。安寺方向へは道形が割合はっきりしてはいますが、その先は怪しい感じがします。
大円地へ近づくと登降が激しくなると同時に粘土質、腐植土質の滑りやすい道となって気が抜けません。おまけにもう最後かと思うと次のコブが現れるといった具合でなかなか終わってくれません。
ただこのあたりから植林地もなくなり植生が豊になって、とりわけ天然ケヤキが多くなります。これだけ自然のままのケヤキを見ることのできる山を他に知りません。
最後の大下りでベンチのある大円地越にたどり着きます。かつてあった東屋はなくなってしまってベンチとテーブルだけになってしまいました。周囲はケヤキの大木が林立しています。
そのまま登り返すと男体山ですが私たちは左へ大円地に向け下山の道をとりました。

最後まで歓声、みごとなモミジ:
マメシダ(拡大)

大円地越から下山にかかるとすぐにモミジの競演となります。折りからの快晴の空を透かしてそれはもう見事な紅葉でした。二人で抱えるほどの巨木もあって登山道はモミジの葉で敷き詰められていました。
沢沿いの道は両側に大岩がのしかかるような地形でその岩のいくつかにはびっしりマメシダが覆っていました。

         古分屋敷集落から見上げる岩稜 
       大円地越直前の最後のピークを見上げる

2018-11-18
紅葉を期待して:
ほぼ10年ぶりのコースなので今もフジイ越の稜線に這い上がるショートカットのトラバース道がそのままか不安なスタートとなりました。しかし、案ずることもなく道型は崩れてもいないしそれどころか新しい固定ロープさえ設置されていて今もハイカーが登降していることがわかりました。
しかしお目当ての紅葉は稜線手前の岩場あたりでわずかに色づいていましたが、期待ほどではなくちょっとがっかりです。
鷹取岩まで足を進めてからとって返してさらに大円地越に向けて岩稜上の縦走です。樹林の切れ目からはお尻がむずむずするような断崖上の景観が得られます。個人的には高いところが苦手なのであまり楽しめませんが、他では得難い天空から眺めるような景観です。
意外に登ったり下ったりのハードなコースが続きますが櫛が峰付近になって鮮やかなモミジが樹林の中で優勢になってきました。やはり、紅葉は字面の通りモミジが一番です。あたりを真っ赤に染めていました。
【便利帳】 トイレ:古分屋敷駐車場前、大円地駐車場前
【収穫】 2018-11-18 7片 10g (^_^;