【メモ】 |
菅塩沼
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太田ビオトープの里から菅塩峠へ:
東西を低い丘に挟まれた谷の奥に灌漑用の貯水池があります。その菅塩沼を中心に一帯が上州太田ビオトープの里として整備されているようです。駐車場とトイレが整備されています。
菅塩沼は人工池にしては景観も好ましく、土手に桜が植えられて春には良い花見ができそうです。
直ぐ上にも沼があってこちらは釣り場として利用しているようで、ちょっと雑然としています。
さらにその上は湿地の樹林で、駐車場の案内板によればノハナショウブなどが生育しているようです。
車止めがありますが峠へ向けて車道が登っていきます。
このあたりの里山はどこも手が入らなくなってからはシラカシなどの常緑広葉樹が優勢になってかつての雑木林の姿が消えてしまいましたが、ここはそれらの常緑樹や下藪などを伐採してかつての雑木林を再生させようとしています。
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雑木尾根
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きれいな雑木林:
道がコンクリート舗装になると程なく菅塩峠です。舗装道路はここで終わり峠越えの山道となって切り通しを越えて下っていきます。
登山道は峠手前で右と左に別れます。
まずは天王山へ向け左にコースをとりました。整備された遊歩道の様な道が続きすぐに尾根に出ます。尾根の周囲の雑木林はすっかり整備されてかつての雑木林が再生されつつあります。
しかし、松食い虫退治の方策なのかあるいは倒木腐植を促進させるためなのか、切り倒した幹をビニールシートで包んだ名残が散らかって見苦しいのはいただけません。
山自体は超低山ですが意外に急傾斜のアップダウンがあって消耗させられます。
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日向山:
急な階段を上るとベンチがあり立木に小さな手製のマジック書き案内が括り付けてあり、神社記号と(菅塩)沼を示しています。
足を延ばしてみると立派な石鳥居と石祠が二つ、藪っぽい小平地に立っていました。鳥居には「日向山二柱神社」と彫られてありました。
日向山二柱神社
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二柱ということは伊邪那岐命・伊邪那美命を祀ってあるのでしょうか。
石祠の銘は良く読み取れませんがその文字は明治でも大正でも昭和でもないのは確かでたぶん江戸時代のもののようです。立派な鳥居は昭和のものですので少なくと20年ほど前まではしっかり祀られていたはずですが、今は管理されてはいない様子です。
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天王山:
日向山分岐まで戻り縦走路を西進してまた鞍部を経て登り返すと天王山分岐です。ここにもベンチがあり、すぐ先から遊歩道が下っていきます。標識は八王子公園墓地を示しています。
なお、日向山分岐と天王山分岐との鞍部を越える様に描かれている1/25000地形図の峠越えの車道は見当たりませんでした。
遊歩道は天王山との鞍部で舗装道となってそのまま天王山を巻くように下っていきます。天王山へは鞍部から右に踏み跡が登っていきます。直線登りの急登です。
ひと頑張りで天王山頂上。三角点といくつか個人で掛けた山名板があるだけの寂しい頂上です。
小広い平地ですが樹林に覆われて展望はありません。わずかに樹間にゴルフ場や旧新田郡の平野などが透けて見える程度です。 天王山から鞍部まで戻り鞍部から旧作業道らしき水平道へ進んでみました。登りを節約して次の鞍部へ出られるかと思ってのことですが、道は直ぐに荒れて藪となり結局藪を突いて登り返す羽目になりました。
稜線は雑木林が復元されていますが稜線以外は従来の荒れた里山がそのままでやはり山の仕事として必要があってそうなった昔の雑木林に比べ景観や山の保全だけが目的で復元しようとした雑木林では自ずと手が入る領域にも差があるということでしょうか。
あまりにきれいさっぱりとした稜線の雑木林は気分的には快適ですが、藪と化している林もまた楽しみはあります。最近では珍しくなった野ウサギが足下から跳び出して走って行きました。飼いウサギと比べてこれが同じウサギかと思うほど敏捷です。他にもいろいろな野鳥が見られました。
縦走路に戻って菅塩峠まで戻り、さらに縦走路を登り返して唐沢山へ。
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ロウバイ
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一等三角点峰・唐沢山:
こちらもよく手入れされた雑木林で、道も遊歩道同然です。天王山への縦走尾根と異なりこちらはアップダウンも少なくスタスタと足がはかどります。距離はけっこうあるのですがあっという間に唐沢山に登り着いてしまいました。
頂上は小平地で一等三角点と小さな石祠と立派な東屋があります。
樹間に桐生の街や足利、桐生の山が見えます。一等三角点だからと展望を期待していましたが一等三角点でも樹林に覆われていては致し方ありません。
折からの寒波の影響で冷たい強風が吹いて長くは居られず早々の下山となりました。
あとは往路をそのまま菅塩沼まで戻りました。
駐車場脇にはロウバイが咲いていました。 |
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