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晃石山 てるいしさん 419.1m

地元の皆さんにこよなく愛されている山

関東平野のどん詰まりに低山ながらなかなかの高度感で立ち上がっている一等三角点峰・晃石山。
この晃石山から馬不入山まで歩いてきました。あまりの好天に期待の関東平野大展望は靄の中に隠れてしまいましたが、気分のよい雑木の 尾根を楽しめました。
この尾根筋は地元のみなさんにとても親しまれているコースのようで、コース途中にある多くの社寺をお詣り しながらちょっと散歩の延長で登ったような雰囲気のハイカーが多く、こちらも楽しい気分になれます。 それだけに整備もよく行き届き、安全にのんびりと日だまり山行を楽しむには絶好の山々でした。
ただ一等三角点峰ということでぐるり大展望を期待しても最近は周囲の木々が茂ってしまい一部の展望に限られてしまいちょっと残念です。馬不入山も縦走路中のそれぞれのピークも同じような状況でした。

関連ページ
 晃石山 http://www.kimurass.co.jp/teruishi.htm
 大平山 http://www.kimurass.co.jp/ohirasan.htm
 馬不入山・大明神山 http://www.kimurass.co.jp/umairazusan.htm


           晃石山頂上 一等三角点

          日だまりの尾根道

          大中寺山門
【日程】 2000年2月27日
2010年1月30日
【山域】 安蘇
【天候】 快晴
【地図】 1/25000栃木

【アクセス】 国道50号「道の駅みかも」の東、大田和交差点を北に折れて、三毳山山麓を北へ。みかも山公園、栃木花センターを過ぎてそのまま道なりに旧国道を通り過ぎて岩舟町健康福祉センターを左に見ると山裾の道となります。
そのまま山腹を走りブドウ団地を過ぎると大中寺入口。池の脇を左折して大中寺前に駐車場。
【駐車地】 数十台。
そのほか下山地の清水寺にも。
【コース】 大中寺駐車場 − 大中寺 − 太平山車道(電波中継基地) − パラグライダー発進地 − 晃石神社
− 晃石山 − 桜峠 − 馬不入山 − 桜峠− 清水寺 − 大中寺駐車場
実行程約3.5時間 一般向き
【メモ】
大中寺本堂と油坂
 
大中寺:
駐車場から石段を登ると大中寺山門です。石段は風化して見るからに古刹の雰囲気です。
山門をくぐって本堂に登ろうとすると石段が通れなくなっています。大中寺七不思議の一つ「油坂」で、この石段を上り下りすると禍があるという言い伝えがあって、右手の石段に回り込むようになっています。他にも大中寺七不思議に縁の遺跡らしきものが境内のそこここにあってちょっと不気味です。
参拝をして、さて、ここから晃石山への道をたどるわけですが、じつは何の下調べもしていないためどこから取り付けばいいのか見当がつきません。それというのも最初は大小山に登るつもりで出かけたのですが山火事で立ち入り禁止になってしまって急遽そのまま晃石山に変更したのです。
境内の右手に大平山を指し示す案内板が在ったのでとりあえずそちらをたどりました。(境内に登らずに左手の道をたどればぐみの木峠に出られたのだとはあとからぐみの木峠に着いてわかりました。大平山に行こうというのでなければそちらのコースということになります。)

一気に急登:
大中寺から大平山への道はいきなりの急登です。はじめこそ境内らしい杉の巨木の中の道ですがすぐにヒサカキとカシの林になります。このあたりどこも同じですが人の手が入らなくなって落葉樹林からも照葉樹林への遷移の
パラグライダー発進地から山麓の大平町
 
途中にある景観です。あまりこのコースで大平山を目指すハイカーもいないらしく静かな道です。
やがて頭上に人の声が聞こえたと思ったら、突然車道に出てしまいました。右に行けば大平山神社ですが今日の予定にはないので左にコースをとりました。整備したばかりの荒れた車道で、さらった残土を谷に落としているような乱暴な整備の仕方をしてあります。しばらくそのままたどりましたがやがて大平山から下ってきた山道が現れたのでそちらに逃げました。
車道は山道と並行していますが電波基地までですぐに終わり、そこからは良く踏まれた尾根南側の日だまりコースだけになりました。じつに気分の良い雑木尾根です。
行き交う人の半数以上が健康ウォーキングという感じの服装で、この山が地元でこよなく愛されていることがわかります。
晃石山手前左斜面にパラグライダ発進地があります。南に大きく展望が広がっています。靄の中に渡良瀬遊水池が光っていました。このコース随一の展望です。

晃石山:
尾根道を分けると神域らしい杉の巨木や照葉樹が目立つようになって、ほどなく晃石神社です。山上の神社とは思えぬ立派な造りに驚かされました。
神社の前は小広い平坦地でベンチもあって良い休憩地となっています。
山上とは思えない立派な晃石神社
 
社殿右手の脇から急な道を上り詰めると一等三角点のある晃石山頂上です。広達な展望は木々に阻まれますが、それでもさすが一等点の展望です。北側の日光方面が一望です。。
ただ一ついただけないのは北麓に広がるゴルフ場の多さです。視界に一カ所や二カ所くらいは休日に楽しむ皆さんの大切な場所だと理解できるにしても、かつて緑に包まれていたであろう丘陵地にベタッと占めるゴルフ場、これほど大規模な里山の変貌を目の当たりにすると少し悲しい気持ちになります。
頂上には貫禄充分の一等三角点と小さな祠があってベンチなどもあり良い休憩場所となっています。

桜峠:
頂上から直接縦走もできますが、一旦神社まで戻り巻き道をたどって縦走路に戻りました。
ほどなく桜峠への急峻な下りです。かつて滑りやすく難儀した斜面ですが、手すりに加え階段もできたのでずいぶん楽になりました。しかし下りは楽なものの、すれ違う登りの皆さんは息が上がって苦労していました。
桜峠は古い峠だそうですが、今はハイカーが通るのみです。あずまやの建つ静かな峠です。
周辺はその名の通り山桜の巨木が多く、花の時期は麓から見上げると薄桃色に染まります。

さらに歩きやすい尾根道をたどって馬不入山へ:
桜峠からもさらに尾根は続きます。馬不入山まではまだけっこう歩かなければなりません。いくつかピークを連ねていますのでアップダウンのある尾根です。振り返れば今しがたたどってきた晃石山がどっしりとした姿で高々と頭をもたげています。
桜峠付近の山桜
 
馬不入山はやや細長い頂上でその奥に三角点と山名標識、ベンチがあり西側の展望が広がっています。三毳山、唐沢山、諏訪岳、大小山など近隣の山々を見おろす感じで、さらに遠景には足尾の山々や上州の山々も見通せます。
ここで昼食にしてゆっくり冬の日差しを楽しみました。

桜峠から下山:
桜峠まで戻り、ここから右(南)に折れて清水寺へ向け下山しました。
林道に出て左へわずかで清水寺、駐車場にはハイカーの車がかなり多く停まっていました。ここからなら桜峠経由でもあるいは直接にでも晃石山へ効率よく登れそうです。
清水寺にはスイセンがたくさん咲いていました。
あとは自動車道を坦々とたどって大中寺まで戻るのみです。
晃石山を振り返る
 
【便利帳】 トイレ:山中は晃石神社先。あまりきれいではないようですがありがたい存在です。
【収穫】(^_^; 41片 90g