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烏帽子岳 えぼしだけ2066m

展望峰のはずが
烏帽子岳へのスタート点となる地蔵峠は車道を車で登っただけですでに1700m。暑い季節にはおあつらえ向きのコースです。
今回は湯ノ丸山も省略してのんびり烏帽子岳の大展望をラクチンに楽しもうという寸法です。
烏帽子岳は2000mをわずかに超えた標高ですが冬の北西風をまともに受ける地形のせいか高山植物が多く、簡単に登れる割には花の宝庫です。さすがに9月ともなればお花畑が満開という具合にはいきませんが晩夏の花がまだ咲き残ってけっこう楽しめました。
しかし、お目当ての北アルプスや八ヶ岳の大展望は台風が近付いている天候ですから仕方ありませんが全くの空振りに終わりました。
とはいえ、雨にも遭わずに高山的景観を手軽に楽しめたのは翌日からの大荒れを考えると滑り込みセーフの幸運でした。


         烏帽子岳
         頂上から北の尾根を見下ろす
【日程】 2013年9月14日
【山域】 上信
【天候】 曇り
【地形図】  1/25000嬬恋田代
【アクセス】 上信越道小諸IC出口を左折、すぐに小諸IC北をまた左折、道の駅雷電くるみの里を過ぎてほどなく別府交差点を右折。
あとは道なりに地蔵峠まで。
【駐車地】
地蔵峠に大駐車場
【コース】
地蔵峠 - キャンプ場 - 湯の丸山分岐鞍部
- 尾根 - 烏帽子岳(往復)

初心者向き
【メモ】
頂上
台風の前の怪しい空模様:
台風が日本のすぐ南まで来ている怪しい空模様を気にしつつ地蔵峠を出発です。特に危険箇所もなく、またさして急登もない初心者向けコースです。さらに、普通、湯ノ丸山とセットで登るみなさんが多いのですが、私たちは湯の丸山は南側の巻き道を利用してまるっきりカット。スタートから気合いのない山歩きとなりました。
キャンプ場までは車道を歩きますがキャンプ場からしっとりしたカラマツ林の中をたどります。ほぼ平坦道で、そのまま湯ノ丸山と烏帽子岳の鞍部までのんびり歩くことができます。
湯ノ丸山と烏帽子岳の鞍部はズミの大木が日陰を作って休憩にちょうどよいポイントです。道脇にヤナギランの大群落がありますが、すでに花は終わって綿毛の実が風に吹かれていました。この綿毛の様子を見ればヤナギの綿毛に似ていることからこの名になったのだとよくわかります。
ほかにゴマナも群落を作っています。こちらは花盛りでした。
見上げると烏帽子岳の稜線が頭上にのしかかっています。
鞍部まではなだらかでこんな調子じゃいつになったら頂上に登り着くのかと心配になりましたが、ここから傾斜が増して一気に高度を上げます。とはいえ、これまでが平坦すぎただけでまあ普通の登り程度かなと言うところです。
カラマツ植林地が終わり灌木と草原の斜面となるといろいろな花が出迎えてくれます。晩夏の花に限られるのでやや落ち着いた地味目な花々ですが花好きのハイカーには楽しい道です。シラタマノキ(果実)、マツムシソウ、ウメバチソウ、タカネナデシコなどが目を惹きます。
花を眺めながら登るうち眼前が開けて稜線に登り着きます。ここからは夏ならばコマクサも咲く岩礫帯で、秋の始まりの今はイワインチンやマツムシソウ、ジャコウソウなどが目立ちます。
一度ニセ烏帽子にがっかりさせられてさらに一登りで烏帽子岳頂上です。
天候に恵まれれば北アルプス大展望が得られるはずですが、あいにく雲が激しく動いて青空ものぞくのになかなか遠くまで見せてはくれません。
1時間ほど粘ってみたもののいっこうに雲がとれないので下山にかかりました。

縦走尾根から湯の丸山
湯の丸山が姿を現す:
稜線から隣の湯ノ丸山だけはその大きな山体を見通すことができました。山頂にはたくさんの人の姿がアリのように小さく見えました。やはり人気の山です。
下山は往路をそのまま逆にたどっただけなのであっという間に地蔵峠まで下り立ちました。
途中キャンプ場のすぐ手前で右手の湿原へ回り道がありましたが、もうこの季節では見所もないかと思い素通りしました。ここの分岐は湯ノ丸中腹のツツジ平への分岐がかぶっていて少々わかりにくいですが真ん中の道をとります。仮に間違って湿原に回ってもさして時間を費やすこともありません。

烏帽子岳の花(画像クリックで拡大)

   マツムシソウ

  イワインチン

  カンチコウゾリナ

  オヤマリンドウ

  タカネナデシコ
【便利帳】 トイレ:駐車場 キャンプ場
【収穫】(^_^;  16片 20g
【寄り道】 道の駅:雷電くるみの里
アトリエ・ド・フロマージュ:人気のチーズ屋さん 別府交差点から地蔵峠に向かって車で4,5分 雷電くるみの里でも買えます
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