【メモ】 |
わさび平小屋:
入山第1日は登ることもなくわさび平小屋で早くも1泊。この小屋は食事はおいしくて、清潔でお風呂もあって、静かで、親切で、百点満点の小屋です。1,2日過ごしてもいいくらい。
シシウドが原から花の道:
わさび平からシシウドが原までしばらくは坦々とした道をたどります。徐々に山らしくなって一登りで鏡平。ここからの槍ヶ岳を見るために来たと言っていいのにあいにく上層は雲の中。池を前景に槍ヶ岳あたりに向けてむなしい写真を撮りました。
鏡平小屋は大休止に絶好の距離にあります。なんとかき氷が。
小屋を後に弓折岳の稜線まで急登が続きます。でもこの一帯は花がいっぱい。つらいながらも楽しい道です。
やがて稜線に出ると豪快な展望が一気に広がります。ほとんどなじみもなく名も知られていない飛騨側の山々、その奥深さが印象的です。
やがて双六小屋が見えるとなだらかな下りになって今日の一日もおしまい。双六小屋は立地といいスタッフといいじつに好ましい雰囲気の小屋です。鷲羽岳や水晶岳が豪快に連なって眺められます。
連れが診療所のお世話に。(^^;
花の散歩道から悲鳴を上げるような急登に:
翌朝はまず足慣らしの樅沢岳の急登から始まります。登り着いた樅沢岳頂上からの展望はちょっと他では得難い素晴らしさです。これからたどる西鎌尾根がはるか槍に向かって延びています。この豪快な尾根、何枚も写真を撮って時間をずいぶん過ごしてしまいました。
ここから千丈沢乗越まではまさに稜線漫歩です。お花畑に展望に岩場と山の魅力をぎゅっと詰め込んだような尾根です。登山者の姿は少なくじつに静かな道です。しかしこれもまた槍ヶ岳の一面です。
ところがさっぱり高度が上がらぬ尾根ですから、当然ながら槍が近づくとだんだん見上げるような角度になってついにはのしかかるくらいの高さに見えてきました。槍ヶ岳を遠望する姿そのまま二次曲線のように徐々に確実に傾斜を増し最後はずり落ちそうな急傾斜となって、ひょいと小屋の前に出ました。やはりここまで来るとにぎわいと喧噪は仕方ありません。穂先への登路にはたくさんの登山者が群がっていました。
大展望の穂先:
時たま雲が湧くものの、どこからでも見える槍ヶ岳ですから当然その展望はほとんど日本の中央部すべてを見通せます。地図を広げて同定に忙しく、カメラ構えるのも忙しく、結局1時間以上も穂先に陣取ってしまいました。
槍平への花の道:
翌朝は小屋のすぐ先の飛騨乗越から飛騨沢に向けて一気に急傾斜を下ります。カール状の草つきの斜面は色とりどりの花に埋もれています。槍ヶ岳が花の山だったとはついぞ知りませんでした。おまけにほかに誰もいない静かな贅沢なお花畑。すぐ頭の上の槍ヶ岳が雑踏だなんて信じられないくらいです。
下るに任せてピッチを上げてあっという間に稜線ははるか見上げるよう。やがて花も終わり樹林帯に入るとそこから延々と地獄の下山が待っていました。
途中の槍平小屋はちょうどいい休憩ポイントです。槍平で南岳からの道を合わせ、さらに滝谷、白出沢と越えてうんざりする頃やっと右俣林道に出ました。
最後は温泉で締めくくり:
さらに林道歩きの末、新穂高ロープウェイの音が聞こえて長かった下山もおしまい。
新穂高には無料温泉があります。大きくてきれいで登山者にとってありがたいものです。ゆっくり汗を流してから帰路につきました。 |