新型コロナウィルスだ、無観客相撲だ、開幕延期だ、とざわざわしてる間に桜も咲いちゃったし庭の水仙も咲いちゃったし、気がつけば近所の山はもう新緑になってるじゃないか。
今年の山桜はとりわけきれいだったとか、カタクリは当たり年だったとか、春が異常に早足だとか、それぞれいつもの春なら気になる出来事ですが今年は気分的に素通りって感じです。 私が生まれる少し前のこと、太平洋戦争当時、世の中が戦争一色になってその流れからはみ出る人は指弾される時代にほとんどの日本人が見る方向とは別のものを見ていた人たちがいました。のんきに登山をしていた人たちです。彼らは戦時中にもそれまでと変わらず北アルプスを踏破していたんです。彼らが何を考えていたのか聞いてみたいですし、あるいはなにも考えていなかったのかもしれません。 あえて時代に抗うわけでもなく、かといって一斉に同じものを見ることもなくただ自分の見たい方向を見ているって生き方もいいな、と新緑の山を眺めながらちょっとだけ思いました。
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