蔵王山 1841m(熊野岳)
観光客に混じってのんびり稜線歩き
蔵王エコーライン、蔵王ハイラインで一気に刈田岳へ。労せずして登ってしまった刈田岳から見て馬の背を経て熊野岳へと続くなだらかすぎるくらいの稜線の景観に端から気合いはふにゃっと崩れてしまいました。
写真を撮りながらだらだらと火山性の礫混じりの歩道を登って熊野岳に着いた時点で時間切れ、地蔵岳を前方に見ながら予定をここで切り上げてしまいました。何というだらけた山行でしょう。(^_^;
とはいえ、東北脊梁山脈の一角ですから展望は素晴らしく、また咲き残りの高嶺の花々にも満足しました。
刈田岳頂上から熊野岳を望む
熊野岳頂上蔵王山神社
【日程】 2017年8月27日 【山域】 東北脊梁(蔵王)
【アクセス】 東北道白石ICから国道4号に出てすぐに蔵王町で左折して県道12号へ。
遠刈田までは道なり。遠刈田中心部で左折、すぐ右折とちょっと判りにくい箇所がありますし、遠刈田の先でも左折する箇所があります。案内標識はしっかり設置されていますので迷うことはないはずです。。
その先はまた道なりに登って蔵王エコーラインで刈田峠まで。峠で右に分かれる蔵王ハイラインを登って駐車場へ。
蔵王ハイラインは有料、¥540.-。
(刈田峠:ここでは車道の峠を指しましたが本来の刈田峠は車道ではなく南蔵王方向に進んだ先の登山道にあります。)【駐車地】
刈田岳駐車場。約300台。それでも休日は満車になることも。
駐車場がすでに大展望台です。【コース】
駐車場 - 刈田岳−お釜展望台−馬の背−避難小屋
- 熊野岳−駐車場
実行程約3時間 初心者向き
【メモ】
労せずして刈田岳へ:
刈田岳頂上・刈田嶺神社
労せずに一気に脊梁山脈の稜線へ。
刈田岳駐車場は午前中の早い時刻とあって多少余裕がありました。(午後、下山したときには大混雑となっていました。)
駐車場に隣接してレストハウスがあります。レストハウスの中を通り抜けてまずは刈田岳へ。
稜線まで登ると眼前にグリーンの湖面が現れます。蔵王と言えばお釜。あまりに見慣れてしまっている景観ですが、実は見るのは写真ばかりで実際に見ているのは数回だけでそれもほぼ50年ぶりです。見慣れた気になっているものの実際に見ているのは写真ばかりで現地を見ていない景観ってけっこうあるものです。私の場合、行ったこともない奥入瀬渓谷とか屋久島縄文杉とか。(^_^;
レストハウスから標高差30mほど登ると刈田岳頂上です。立派な刈田嶺神社が鎮座しています。他に山頂標柱がありましたが三角点はみんなであちこち見回しましたのに見つかりませんでした。
広い頂上なので一ヶ所からぐるり360°の展望を得るというわけにはいきませんが周囲をぐるっと一回りするとほぼ全方位を眺められます。
やはりシンボルお釜は神秘的:
お釜は観光客に混じって眺めることになりますが、ざわついた雰囲気も気にならないほど静かに悠然と水をたたえています。何ゆえこの不思議な湖面の色なのでしょう。
お釜
この先、馬の背を歩いて熊野岳までずっと右手にお釜を見下ろすことになりますが刻々と見る方向が変わるうえに日光の角度や雲の具合によりその色が微妙に変化してこれがまた不思議です。
馬の背は礫混じりのなだらかな尾根ですが一部お釜めがけて一気に落ち込んでいる箇所もあるので一応そのことは頭に入れておかないとなりません。また熊野岳への登りではざらざらと滑りやすくこちらも危険と言うほどではないにしても気を抜くと石に足を取られます。いくらなんでも中央蔵王でという気もしますが、実際、帰路に滑って骨折をしたハイカー(むしろ観光客が登ってしまったという感じのウェアと靴)のレスキュー場面に出くわしました。
熊野岳:
熊野岳は頂上に石積みに囲まれた蔵王山神社が鎮座しています。一帯は草地で露岩が折り重なって腰掛けて休憩するのにちょうど良い具合です。大展望を楽しみながらここで昼食にしました。
山形の盆地のその向こうには飯豊山、朝日連峰、月山など名だたる山々が上部を雲に隠して連なっていました。これが快晴でしたらどんな素晴らしい景観だったでしょう。
北西の方角に地蔵岳が見えますがロープウェイが直下まで通じていますのでそこからこの熊野岳を目指して登ってくるハイカーも多く稜線上に点々とその姿が見えます。子供連れや乳飲み子を背負った若いお父さんなどを見ると危なっかしいなとは思うものの我が子にこの自然の雄大さを見せたいという山好きな親御さんの心を感じてこちらも気分が暖かくなります。
救助ヘリに出くわす:
下山は熊野岳から斜めに斜面を突っ切って馬の背まで直接下る登山道をとりました。
途中ハイカーが倒れていたのでどうしたのかと聞いたら骨折してしまったとのこと、お手伝いすることがあればと申し出たところもうヘリを要請してあるので手伝いも要らないと言うことでした。
ほどなくして宮城県のヘリがやってきてしばらくホバリングして適地を探していたかと思うとあっという間に隊員がロープを伝って下りてきてあっという間に収容して飛び去っていきました。
つくづく訓練された専門家はすごいなぁとあっけにとられてしまいました。
それはともかく、こんな観光地でも山は山、やっぱり危険と隣り合わせでひとたびトラブルがあれば街で転倒したのとはまったく異なる事後の困難が避けられないことを肝に銘じなければなりません。
それにしても(ケガをなさった方には申し訳ないけど)レスキュー隊員、カッコ良かったなぁ。
蔵王山の花(クリックで拡大)
コマクサ
ミヤマコウゾリナ
オノエイタドリ
トウウチソウ
ヤマハハコ【便利帳】 トイレ:レストハウス 【収穫】(^_^; 25片 40g