【メモ】 |
地蔵峠:
地蔵峠手前の登り
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榛名神社手前から右に急な林道をたどると5分ほどで左に分かれる地蔵峠への道があります。古い作業道ですが、すでに使われなくなって久しいらしく、イバラの茂った荒れた道で夏ではとても歩けそうにありません。イバラをかき分けながらしばらくは荒れた林道跡をたどります。
この道ばたでシモバシラを見つけました。初冬に地中の水分がその茎を伝ってきれいに氷結して不思議な造形を見せてくれます。なんとも珍しい不思議な植物です。
イバラから解放されてきれいな雑木林になると大岩を縫う急登となって、ひょっこりと地蔵峠に飛び出します。静かで寂しい峠ですが、かつては人の往来もあったのでしょうか。唐松(箕郷の最奥集落)を指し示す標識があります。
楽しいツツジのやせ尾根を通過して鐘原ヶ岳へ:
峠からはとんでもない急登となります。岩とツツジの灌木をたよりに登りますが、灌木がなければ怖くて登れないと思えるほどの急登です。振り返ると榛名の山々がより高く連なっています。地蔵峠の先には覗岩と呼ばれる大岩壁も見えます。また榛名神社を隔てて相向かいは杏ヶ岳が聳えています。
急登を登り終えると今度はやせ尾根になります。灌木が繁っているのでさほど恐怖感はありませんが、枝を透かして覗くと一気に切れ落ちています。なるほど灌木があるとないとでこれほど気分的に違うということですね。
やがて平坦になると大鐘原ヶ岳。静かで好ましい雰囲気です。一旦下降して登り返すと小鐘原ヶ岳。ともに急な岩場に囲まれているのに細長い頂稜ですから険しい感じはしません。
南面は深い笹の斜面:
石塔群
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小鐘原ヶ岳から下ると狩猟に登ってきた人に会いました。イノシシ猟だそうです。私たちの歩いた経路を聞いてがっかりしていました。尾根通しにずっと歩いてきたのでその足音を聞いて昼間眠っていたイノシシが目覚めて動き出してしまうそうです。一人でやるイノシシ猟は巣穴で寝ているところを射止めるのだそうで、起きてしまうとなかなか難しいそうです。
さらにわずか下ると笹の中に突然石塔群が現れました。それぞれに木花咲耶姫命、田力男命などの古代の神話に登場する神様の名が彫られています。神話に疎いのでほとんどは知らない神様ですが。
笹に半ば埋もれているのや大岩の上に鎮座しているのなど賑やかですが、笹の茂り具合から見ると今はかまう人もいないようです。
だんだん笹は深くなって、ある地点からきれいに線引きしたようにミヤコザサからネザサに代わります。その変わり方といったら鮮やかなもので、わずかな環境の違いがこれほどまで植生に影響するのかと、ちょっと感動モノです。
笹の斜面はさらに深くなり、斜面も尾根ではなくのっぺらな傾斜になってとうとう道を失いました。適当に通れる所を拾っているうち道形を見つけ、やがて榛名神社から天狗山に直接登る登山道に飛び出しました。こちらは今までとはうって変わってしっかりした道で、だらだらと登っていけば難なく天狗山頂上です。
岩の折り重なった天狗山:
山頂の展望岩
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天狗山は最高地点の先に石作りの神社があります。大きな朱塗りの鳥居とたくさんの小さな鳥居がありました。その先に大岩が折り重なって、絶好の展望地となっています。浅間方面、草津方面が一望ですが、その先の展望はうっすら靄がかかって遮られてしまっていました。天気さえ良ければ信州までの遠望がきくはずです。
風が冷たいので岩陰でお昼にしましたが、休んでいるうちに小雪が舞ってきて、やがて腰を上げる頃には本物の雪となりました。
帰り際、ちょっと西峰に登りましたが、昔、社殿でもあったのか、大きな鳥居と建物の崩壊の痕がありました。
帰路はよく踏まれたなだらかな道をたどりますが、登っただけは下るわけで、いつになったら下に着くかと不安になる頃、一気に急下降します。
帰路途中、展望の良いらしい鏡台山への標識がありましたが、雪が本格的になってきたので諦めて下山を急ぎました。
神社前に戻り着いた時にはすっかり雪模様となりました。
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【収穫】(^_^; |
37片 80g
半分近くはゴミ袋のマーカー。見苦しいことこの上なし。新たに赤紐を結んだ人がいたので、ゴミ袋の方はカッターで切ってはずしました。 |
【便利帳】 |
トイレ:榛名町歴史民俗資料館 |
【寄り道】 |
倉渕温泉
冷え切った体を暖めてきました。国道406に出て中之条方向へ。山間に入ると右側国道沿いにあります。内風呂、露天風呂がそれぞれ違う泉質です。
雪の中の露天風呂もオツだなぁ、なんて言いながら入りましたが、頭や顔が冷たくて退散。(^_^; |