【メモ】 |
入山点
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入山点でうろうろ:
地形図の破線のルートから尾根に取り付くつもりで民家の間から畑を抜けて大野川に出ましたが、けっこう水量が多くどうにも渡ることが出来ません。その上、対岸に踏み跡も見つからないのでとりあえずこのコースは断念しました。
道路まで戻り、今度は立神橋から大野川左岸をたどってみました。橋の脇から大野川沿いに進み、すぐに小さな支流を渡って畑に出ます。畑が尽きると川岸に降り立ちますのでそのまま水際を笹に掴まって川にドボンしないように気をつけながら進むと涸れ沢がありました。川岸には旧い虎ロープが張ってありましたので歩く人もいるようです。どうやらここが地形図の破線のルートらしいのでここから入山することにしました。
涸れ沢に入ってすぐ右手から立派な歩道が下りてきて木橋で沢を渡っています。どうやらこれは送電線巡視路のようです。
この地点で涸れ沢は二股に分岐しています。
写真の左手の涸れ沢下流から私たちが進んできて、木橋を左から来るのが巡視路です。ここからどう登ればいいのか迷いましたが、スギの植林地のなかに踏み跡がついていました。写真の正面です。
結局入山点で迷って20分ほどロスしましたが、入山点さえ決まればあとは迷うこともありません。道は消え消えですが上へ上へと登れば頂上へ行き着くことが出来ます。
踏み跡は作業道と交錯したり消えたりしますが、広い方を選ぶと作業道だったりしますので、ひたすら直登します。
このコースはとにかく急登です。ぐんぐん高度を上げていきます。
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薄い藪をついて岩稜を登る
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藪と展望と豪快な岩稜:
植林地が終わると藪がちながら展望のよい岩稜になります。この一帯の岩はごつごつして足がかりには都合よいのですが、躓きやすいのと脆いのとでけっこう気を遣います。数日前に降ったと思われる雪がまだ残っていますが、踏まれていないので凍り付いていることもなくこちらはあまり気にはなりませんでした。
岩には岩松(イワヒバ)がたくさんへばり付いていて見事です。この季節、葉を縮れさせてけなげに寒さと乾燥に耐えています。
岩稜帯になるとさらに快調に高度を上げ、あっという間に岩稜尾根の突端に登り着くことが出来ました。
最後の登りだけは手強くて、4人の仲間のうち2人は岩を直登し、2人は(昨年確認した)巻き道を登りました。ところが巻き道はすでに道型が崩れ、手がかりの灌木も枯れ枝が多くかえって難儀しました。ここはむしろ岩稜を直登した方が安全かもしれません。
どうにかこの難儀なポイントを通過して岩稜尾根の突端に登り着くと爽快な展望が待っていました。折からの快晴の空、西には遠く日光連山、高原山、男鹿山塊、那須連山が白く光り、右に目を転ずればどこまでもなだらかな常陸の山々がうねうねと続いています。その中で松に覆われた鋭峰の鍋足山が目を引きます。
そして岩稜の先には至近に生瀬富士。私たちは経験がありますが、初めてこの岩稜に登り着くとあの生瀬富士まで行けるのかといぶかしく思うかもしれません。それほど両側は切り立った危険なやせ尾根です。
岩稜の両側は断崖 |
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岩稜突端から生瀬富士 |
岩稜尾根から突端を振り返る |
生瀬富士へ:
生瀬富士へと岩稜をたどる
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岩上からの展望を楽しんだら目と鼻の先の生瀬富士へ。ここからは前回歩いているので勝手知ったる道です。
気をつければなんと言うこともありませんが、両側は切り立った断崖ですから油断は出来ません。
途中ロープを助けにして大岩を巻く箇所があります。岩慣れた仲間はそこも岩上をたどりましたが、いずれにしてもすぐにまた合流します。
生瀬富士頂上からも大きな展望が得られますが、多少木々に邪魔されるので自分が移動しないと360°大展望というわけにはいきません。
これまで全く人に会うこともありませんでしたが、さすがに生瀬富士まで来ると何人かのハイカーが(袋田側から)登ってきました。
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生瀬富士から見た立神山
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アップダウンを繰り返す縦走路:
生瀬富士から落葉樹がきれいな斜面をいったん大下りして登り返すと立神山、ちょうど頂上が小広い平坦地がとなっているのでゆっくり昼食としました。
向かいに今し方通ってきた生瀬富士と岩稜尾根が並んで見えます。
立神山からはまた大下りしてからアップダウンを繰り返す縦走路となります。
一見特に見所もない尾根ですが気をつけて観察するとアカシデのほぼ純林となっている斜面やこの山域特有の天然ケヤキの林などもありけっこう楽しい道です。
途中「かずま」と示された峠があり左へは立神、右へは滝本へ下山できる様です。(下山後山裾を戻っているとかずまと示された下山点がありました。)
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足下に結氷した袋田の滝:
尾根をたどるとやがて前方に袋田の滝の上段を見通せる場所に出ます。結氷して見事な姿です。
さらに小さなアップダウンの先に今度は足下に袋田の滝を見下ろす展望地に出ます。新聞のニュースでは全面結氷とのことでしたが、すでに午後となっているのでわずかな流れはあるようです。全面結氷は早朝の話のようです。
暖冬の続いた最近ではなかなか全面結氷とはなりにくく 、6年ぶりとのことです。例年にない寒さを示しています。
前方に結氷した滝上段を見る |
眼下に全景を見下ろす |
滝展望地から一気に下り滝上流に降り立ちます。対岸に滝見荘が見えます。
左方向(上流)へ続く消え消えの踏み跡で川の縁をたどると小湿地で道が消えます。ここから山裾に戻って適当に林の中を進むと畑(果樹か庭木の栽培)に出ます。民家の脇を通らせていただいて道路に出て静かな山裾の道をたどればスタート点の立神橋までは30分ほどです。 |
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